題名からするとトンデモ本くさい(私もそう思っていた)。しかし、実は実証的な心理学研究に基づいて書かれたきちんとした著作。おそらく文庫で手に入る心理学本の中では最良(かつ唯一マトモ?)な著作です(新書ならマトモな心理学本はもっとたくさんある。ダントツで中公新書にいい実証的な心理学の本が多い。逆にブルーバックスは怪しい心理学本が多い、なぜ?)。 心理学の知識の全くない普通の人が読んで面白いのはたしか*1。でも、心理学の知識がある人が見るともっと面白い(または、さらに不愉快)。なぜなら、ここで批判されているのは主流の心理学説が多いからだ。ピグマリオン効果とかタイプAとか。分かりやすく例を挙げれば、自尊心は高い方がいい(実は自尊心が高すぎるやつは暴力男)とか、正しい自己認識こそが健全だ(実は欝の人の方が正しい自己認識をする)とか、そんなのばっか。それより心理療法には全く効果がないというのに私は爆笑