日本人の動向の平均値を示すのが静岡県だといわれる。たとえば、企業は新商品の売り出しに先立って、しばしば静岡県で試してみる。そこで当たれば全国で当たるというのだ。 その意味で静岡県知事選挙には大きな意味がある。民主党が支援した川勝平太氏が当選し、もう一方の民主党候補者の票を加えれば同党の得票は約106万。自民党に35万の差、まさに自民大敗である。 麻生太郎首相のほおはそぎ落とされたように窪(くぼ)み、疲労感がにじむ。イタリアサミットに旅立っても、随行記者団との懇談はない。衆議院解散の道を封じられ、懇談をしてもメディアから批判を受けるばかりだと考え、首相自ら懇談時間を設けないと決めたそうだ。 一方、古賀誠選挙対策委員長は東国原英夫宮崎県知事に出馬を要請、知事は“総裁候補”として自分を担ぐこと、全国知事会の地方分権などに関する決定を一言一句、受け入れることを出馬条件とした。 両氏の接触はその後も