日本を含む東アジアでは、LCCの普及率が世界標準を下回り続けている。大都市が多く、国土も広く、航空インフラもある程度整っているにもかかわらず、なぜ伸び悩んでいるのか。 機内食や手荷物などの有料化、座席数の増加などで、LCCは大手航空会社の半額以下に迫る圧倒的な低価格を実現し、市民権を得た。 1980年代以降、航空業界の自由化が進むにつれ、LCCは世界中でシェアを拡大してきた。現在では、 ・サウスウエスト航空(米国) ・ライアンエアー、イージージェット(欧州) ・エアアジア、ライオンエア(東南アジア) など、ある程度の航空インフラが整っている国ではすでに大きなシェアを獲得しているところもある。しかし、日本を含む東アジアでは、その普及率は世界標準を下回り続けている。 大都市が多く、国土も広く、航空インフラも一定水準あるにもかかわらず、なぜLCCが伸び悩んでいるのか。その理由を本稿で説明しよう。