計測器メーカー「相馬光学」(日の出町平井)が、厳しい経営環境の中で挑戦を続ける中小企業を表彰する「勇気ある経営大賞」(東京商工会議所主催)の優秀賞を受賞した。豚肉や牛肉の脂肪酸の中に含まれている、うまみの指標となるオレイン酸を測定できるという先駆的装置を開発したことなどが評価された。中小企業庁が選定する今年の「元気なモノ作り中小企業300社」にも選ばれた。 浦信夫社長(65)は、電子顕微鏡の製造などを手がける「日本電子」(昭島市)に12年間勤務し、1976年に「相馬光学」を創業した。現在、従業員は約20人。薬や食品の成分を光で分析する装置「液体クロマトグラフ」の製造がメーンだが、その市場は成熟し、今後、大きな伸びが期待できないため、新たに需要が見込める農業と環境の分野に参入した。 農業分野で開発した「脂質測定装置」は、宮崎大学で畜産を研究している入江正和教授と浦社長を商社員がつないだことか