脳内出血で後遺症が残った警備員の男性が、長時間の労働が原因だと訴えた裁判で、東京地方裁判所は、「休憩中に無線機を持たされるなど労働を義務づけられていた」として、労災と認める判決を言い渡しました。男性の弁護士によりますと、休憩を労働時間に含める判断は異例だということです。 14日の判決で、東京地方裁判所の清水響裁判長は、「休憩中に部屋を離れるときには無線機を持たされ、仕事場の敷地の外に出ることも許されないなど労働を義務づけられていた」と指摘しました。 そのうえで、こうした休憩を労働時間に含めると倒れる直前の時間外労働は月100時間を超えるとして、労災と認めました。 男性の弁護士によりますと、休憩を労働時間に含める判断は異例だということで、「警備員の労災を巡る問題では休憩の扱いが争いになることが多く、今回の判決は意義がある」と話しています。