現状のデフレ脱却については日本銀行の政策転換という金融政策の在り方を変えることがデフレ脱却の必要条件と考えている。 しかし財政政策をあえて積極的に行うならば、それは公共事業の景気拡大効果という「神話」にすがるべきではない。もちろん社会的に必要なインフラ整備は行う、復興事業に必要なものは行う、更新投資も必要なものはすればいいだろう。しかし政策目的が、デフレ脱却ならば、その効果は効率的なもの、すなわちできるだけ社会的に無駄でないものが望ましい。その点で公共事業に依存するのは誤りだ。この政策目的と手段の割り当てが、公共事業中心主義の人にはまったく理解されていない。 多くの間違いは、政策目的に、デフレ脱却、復興目的、災害対策、更新の必要性などが一括してあたかもひとつの目的としてくくられているからだ。その混在一体としたごちゃごちゃなんでもかんでも混ざった目的に対応するのが公共事業だ、というわけだ。ま