こちらで紹介したDavid Greenlaw、James Hamilton、Ethan Harris、Kenneth Westの論文(GHHW論文)に、ジョセフ・ギャニオンがピーターソン研究所のブログで反論している。その概要は以下の通り。 GHHWの結論は、QE1の効果は著名な推計のおそらく半分程度で、それ以降のQEの効果は無きに等しい、というものだった。彼らが採用したイベントスタディという手法は、以下の4つの前提に依拠しているが、QE1関連のニュースイベントについてはそれらの前提は妥当だったものの、それ以降のQEについては明らかに成立していない。 研究対象の政策はニュースイベントの前には予期されていなかった 市場が政策に関する予想を変えたのはニュースイベントの時だけである そうした予想の変化はイベントウインドウの期間中にすべて生じた イベントウインドウの期間中、研究対象の経済変数に影響す