世界の外貨準備高は過去最速のペースで減少している。今年に入って約1兆ドル(約144兆5000億円、7.8%相当)減の12兆ドルと、ブルームバーグがデータ集計を始めた2003年以来、最大の落ち込みを記録した。 日本やインド、チェコなどの当局が自国通貨防衛のため外国為替市場で介入を行っているためだ。さらに、ドルが円やユーロなど他の準備通貨に対し20年以上目にすることのなかった高水準に上昇し、こうした通貨のドル建ての価値が目減りしたことも一因。 日本政府・日本銀行は1998年以来となる円買い・ドル売り介入のため9月に約200億ドルを費やした。一方、インドの外貨準備高は960億ドル減の5380億ドルとなった。インド準備銀行(中央銀行)は4月からの会計年度について、資産のバリュエーションの変化が減少の67%に相当すると説明。残りは外為市場介入に起因する計算になる。 関連記事