タグ

ブックマーク / concretism.hatenablog.com (12)

  • 新国立競技場をめぐる巷の意見に対する当ブログ主の所感 - concretism

    さっき、twitterに連投したのが読みにくいので、ほったらかしにしつつもまだ残っていたこのブログに一応まとめておく。筆者は建築を専門にしているが、設計者ではなく施工者であり、これはその立場からの意見であることをことわっておく。 建築の設計コンペには、大きく二つの方向性がある。ひとつは、はじめからコストまで厳密に検討された、実現可能性が高い案を求めるもの。もうひとつは、大きく目指すべきもの、コンセプトを求め、厳密な検討は長いプロジェクトの期間につめていくもの。多くのコンペで求め、求められるのは、その中間のどこかになるわけだが、どこにおくかは、発注者の意向を汲んだ上で、応募側、募集側の建築家どうしでの読みあいとなる。 今回の国立競技場のコンペでは、想定される竣工期日の7年前という時期、発注者の「国」という経済規模などなどを考えれば、募集側の建築家、応募側の建築家とも、後者(コンセプト側)に寄

    新国立競技場をめぐる巷の意見に対する当ブログ主の所感 - concretism
    REV
    REV 2015/07/06
    ウィリアム・スリム中将の回想録「高級指揮官については「最初の計画にこだわり応用の才がなく、過失を率直に認める精神的勇気が欠如」」https://goo.gl/i3FGO4 日本の伝統を生かしたオリンピックを
  • 改修案は検討された末に捨てられたんだろうたぶん - concretism

    さてさて、伊東豊雄さんが国立競技場の建替えに異を唱えて、改修案を自ら作成したことが、一部で話題になっています。 伊東豊雄氏の代替案「国立競技場は、新しく建て替えないで維持改修しよう」 : ギズモード・ジャパン 建築家の伊東豊雄さん、国立競技場の改修案発表:朝日新聞デジタル 伊東さんの案はよく見ておりませんが、国立競技場を建替えではなく改修して供用年数を延ばそうという考え方自体は、当然検討に値するものであって、現にその検討が行われたことを示す資料をインターネット上で見ることができます。 久米設計が2011年に制作していた国立競技場の改修案とその費用についての資料 | architecturephoto.net | ひと月の訪問者数21万の建築・デザイン・アートの新しいメディア。アーキテクチャーフォト・ネット リンク先PDFをざっと読むと、なるほど潮を見る方面の某設計事務所では、既存の構造体の

    改修案は検討された末に捨てられたんだろうたぶん - concretism
    REV
    REV 2014/05/14
    クラシックカーなんかは、何千万円も掛けてレストアされるという。同じ金額で買える新車にスペックで勝てないのに。
  • 日本企業のガラパゴスっぷりを例示するのに高強度コンクリート技術はふさわしくない - concretism

    今朝見かけた以下の記事に関して。 「日企業がグローバル化できない当の理由って何ですか?」:日経ビジネスオンライン 「私がよく使う例」として挙げられるものが、どうしてここまで事実と相違しているのか。たまたま話の枕に挙げた、高強度コンクリートという世間一般にはあまり馴染みのない技術を、たまたまタチの悪い件の黄色いコアラが目にしてしまった運のなさを、上記記事の筆者には嘆いてもらう他ない。 まず、 日のゼネコンは、超高層建築向けに耐震性の高い高強度コンクリートを競って開発してきました。 という入りからして、高強度コンクリートを語る常套句から、大いに外れている。適当にググって出てくる各ゼネコンの高強度コンクリートの開発についての報告を見れば、「NewRC総プロ」という言葉が必ずと言っていいほどに文頭に現れているのがわかると思うのだが、これは当時の建設省主導で推進された、国家プロジェクトなのであ

    日本企業のガラパゴスっぷりを例示するのに高強度コンクリート技術はふさわしくない - concretism
    REV
    REV 2013/12/17
  • 2020東京オリンピック開催決定に寄せて - concretism

    せっかくなので、今日現在思っていることを書きつけておこうと思う。 2020年オリンピックの東京開催が決まったことで、twitterなどではゼネコンは手放しで大喜びだろうというコメントも散見されたが、会社の偉い人がどう思っているかは別にして、ゼネコンのいち社員である私としては特に大きな喜びはない。むしろ不安、とまではいかなくても、困惑しているといったところが、正直な気持ちだ。 ぼくが一日も早い被災地の復興をお祈りしない理由 - concretism その理由としては、上のエントリですでに書いているように、震災以来の労務者・技術者の不足という問題が、ひとつ大きなものとしてある。この状況下で新たに大量の建設工事が降って湧くということは、震災復興を含む重要な工事のいくつかを、後回しにせざるをえないということが、すっきりしない気持ちの背景にある。 震災復興については、20年とか50年とか、目標をもっ

    2020東京オリンピック開催決定に寄せて - concretism
    REV
    REV 2013/09/09
    羽田空港拡張か、成田空港拡張… だと、交通路が問題だし、C1はそろそろヤバそうだし。
  • せっかくだから、もうちょっとコンクリートポンプ車について語っておく - concretism

    コンクリートポンプ車がこれほど世の注目を浴びるということは、これまでも、そしてこれからもおそらくないでしょうから、ややフライング気味だった前回の記事への追記として、もう少しきちんと、基礎的なところからコンクリートポンプ車について説明しておこうと思います。というのも、新聞各紙の記事を見る限り、生コンというものがどうやって現場で打設*1されているのか、というのはあんまり知られていないようだと感じたからです。 ほとんどの建築現場ではコンクリートを、工場で水、セメント、骨材(砂利や砂とかです)などを工場のミキサで混ぜてから、レディーミクストコンクリート*2。として現場に持ってきます。この時点では、まだ固まっていないのでフレッシュコンクリート、直訳して"生コン"です。生コンを現場に運ぶための車両がミキサー車、ミキサー車のあのドラムは、固まらないようにひっくり返してるだけですので、現場ではアレをミキサ

    せっかくだから、もうちょっとコンクリートポンプ車について語っておく - concretism
    REV
    REV 2011/03/22
  • カイジの鉄骨渡りに関する建築的考察の誤謬 - concretism

    カイジの鉄骨渡りに関する建築的考察1|建築エコノミスト 森山のブログ そのりくつはおかしい。 260mmたわむというのはおそらく計算間違いで、2を背中合わせにしたCチャンの1分しか断面2次モーメント見ていないから、たわみはもっと小さいとかそういうレベルじゃない。 25mの超大スパンの鉄骨にプレストレス=圧縮力を導入したら座屈するだろ。JK 座屈というのは、これ / _     /                 わかってねえっ・・・・! 、N´   `ヽ、/ ゝ      l 7二ニ7==‐-_、        今度の橋は イ      l /   // ̄\ /、`'‐、    ただごとじゃねえんだ・・・・・・ "W._ヽ=-‐|/-──'-~、.._/  `'‐、 \  ̄, ̄7 ⌒ヽ      /     \.ヽ    間違いなく・・・・・・・・・・ / ./    }.     k

    カイジの鉄骨渡りに関する建築的考察の誤謬 - concretism
    REV
    REV 2010/01/16
    実はアーチを作ってペンキで黒く塗っていたとか( by 黒服)
  • 建設業全体で見るとメンバーシップ型とジョブ型の二層構造である件 - concretism

    さて、前回のエントリで、ゼネコンがザ・メンバーシップ型雇用であることについて、そして日の企業のあり方自体を規定してきた可能性について考えました。すなわち、メンバーシップ型雇用とは大工のような徒弟制度の発展形であり、それがそのまま規模を大きくすることでゼネコンが成立し、さらにそれを模倣するような形で、日の企業の雇用形態が固まっていったのではないかと。 しかし、ここで無視できないのは、多重下請構造の存在です。建設業では、多重下請は違法でも脱法でもなく、建設業法第2条で公然と謳われたものです。建設業法はその名の通り、建設業にしか適用されません。受注状況がめまぐるしく変わる建設業において、ゼネコンがメンバーシップ型雇用を維持できるのは、「特例的に」多重下請構造が認められているからであり、一方で下請となる専門業者の多くはメンバーシップ型ではなく、ジョブ型雇用であり、ジョブを求めて複数のゼネコンと

    建設業全体で見るとメンバーシップ型とジョブ型の二層構造である件 - concretism
    REV
    REV 2009/10/06
  • 建築基準法はトレードオフを否定しない - concretism

    トレードオフを否定する人々 - 池田信夫 blog(旧館) 建築基準法は過剰規制じゃないよって話は以前にしたんだけど、全然わかってないみたいなので改めて説明します。トラバとか読まないのかね?この人は。((と思ったら、トラバ受け取られてないよ(´・ω・`))) おそらく彼が建築基準法のことを過剰規制だと言っている根拠は、中越地震や岩手内陸地震など、最近起きた比較的大きな地震で大規模な建築物に目立った損壊がなかったことなんだろう。何故こんなに「無駄に」丈夫な建物になっているのか。経済的な、経済学的な設計ができていないでではないか。その原因は、経済活動を妨げる力、すなわち法規制にあるに違いない、というような思考ルートをたどったのではないかと、勝手に推測する。 確かに、結果から見れば日の建物は「無駄に」丈夫につくられているわけだが、「無意味に」丈夫につくられているわけではない。それを説明するには

    建築基準法はトレードオフを否定しない - concretism
    REV
    REV 2009/04/11
    「建築基準法が仕様規定から性能規定に移行したことは経済学上においても、法学上においても大きな事件であったと思う」/性能保証の手順な話かと思ってた。
  • 安藤忠雄に都市を語る資格はあるか - concretism

    建築家と言えば、安藤忠雄。 世間一般の評価はそのようであるし、どうやら人もそれを否定する気はないらしい。 普段、建築的話題と接する機会の少ない人ほど、この人の話題を持ち出すことが多いので、少々どころではなく辟易してしまうのだけれど、徐々にその戸惑いは、「建築家と言えばガウディ」と言われたときの感情と相似形を取るようになってきた。 たぶん、建築を生業にしている人に、好きな建築家は誰ですか?と訪ねたとき、ガウディの名をあげる人はほとんどいない。理由はいろいろあるのだろうけど、そもそも、ガウディは建築家なんだろうか?という素朴な疑いが払拭できないのだ。建築家でなければ何なのだといわれると、芸術家、かな?といささかためらいながら答えることになる。 このように言うと、芸術家は建築家を含む上位概念ではないのかと思う方もおられるかもしれない。しかし、建築家には、技術的、経済的、法規的、社会的な数々の制

    安藤忠雄に都市を語る資格はあるか - concretism
    REV
    REV 2009/03/14
  • [建築]ぼそぼそと型枠について語る - 2009-03-12 - concretism

    そろそろ、コンクリート打ち放しについての誤解を解いておこうと思うのですが、それにはまず、型枠というものについて知ってもらわなくてはならないかな、と。 打ち放しに限らず、コンクリートので柱や梁、壁をつくるためには、まず型枠をつくらなければなりません。パンが四角いのは、生地を入れる金型が四角いからであるのと同じように、みなさんが目にするコンクリートがあのような形になっているのは、型枠をそのような形につくったからです。もっとも、コンクリートはパン生地のようには膨らみませんので、山型パンのようにはなりませんけど。 型枠の素材は、何でも構いません。世の中には、鋼製、プラスチック製、透明のアクリル製など、さまざまな材質の型枠が存在しますが、加工のしやすさと価格の安さから、木製の型枠が最も多く使われています。 型枠はいわば木箱のようなものですから、中にコンクリートを入れると、圧力に耐えきれずに壊れてし

    [建築]ぼそぼそと型枠について語る - 2009-03-12 - concretism
    REV
    REV 2009/03/13
  • 建築基準法違反を「どうでもいい違法行為」という奴は - concretism

    コンプライアンスと法令遵守 - 池田信夫 blog(旧館) なるほど、この人のサイト、大人気な理由がわかったよ。ダメすぎる。 建築確認は木造の建物の安全性を確認するためにできた制度で、現在の複雑な建築物の耐震性を図面だけで確認することはできない。実際の問題の大部分は、手抜き工事などの施工段階で起こるからだ。 建築基準法が成立したのは昭和25年。戦後復興でバンバン住宅が建ってるなかで、一般の木造住宅すべてに建築確認申請なんて求めたら、お役所は0.2秒でパンクするだろうが。普通の木造戸建住宅は、今も昔も建築確認不要。計算のいらない「仕様規定」さえ満たせば*1建てていい。大きくて複雑な建築物をどうしても建てたい、って人は、構造計算書をちゃんと作って、お役所に届けようね!ってのが、建築基準法の基的な考え方。それにしても、図面だけで建築確認審査をしていると思ってたのか?*2 建築基準法第六条 (建

    建築基準法違反を「どうでもいい違法行為」という奴は - concretism
    REV
    REV 2009/02/22
    リスクとコスト考えると、倒壊してもペイするという話かな。
  • 悪いのは東横インだよハートビル法じゃないよ - concretism

    http://d.hatena.ne.jp/TERRAZI/20060901/p1 はてブニュースにこんなのが上がってたよ。 言いたいことはわからないでもないけど、随分遅い脊髄反射だよ。ハートビル法について調べる時間は十分にあったろうに。 義務があるのは2000平米以上の「特別特定建設物」だよ。リストググってもてもらえばわかるけど、半分公共建築と言っていいものだよ。その上補助まで出るよ。低金利の融資が。貧乏な俺たちに負担しろなんて誰もいってないよ。 建物っていうのはそのときそのときの気分で建てていいものじゃないよ。お金がたくさんかかるからあんまり気分では建てないかもしれないけど、壊すのにもすごくたくさんお金がかかるし、半端ねー量のゴミが出るよ。地球環境とかまで考えなくても、ビル一個分のゴミなんてやばいよ。燃えないし。 だからよく考えなきゃいけないよ。どんくらい考えなきゃいけないかというと、

    悪いのは東横インだよハートビル法じゃないよ - concretism
    REV
    REV 2006/09/04
  • 1