シリア難民と国連総会 10月01日 20時43分 創設から70年を迎えたことしの国連総会。最大のテーマとなっているのが、いま中東からヨーロッパに押し寄せている難民をどう保護するのか、そして、その大きな原因となっているシリアの内戦をいかに決着させるのかです。 「今世紀最悪の人道危機」と言われるシリアの問題に国連はどのように向き合おうとしているのか。ニューヨークの鴨志田郷記者が解説します。 身近に迫った危機 アメリカのオバマ大統領やロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席ら、およそ150もの加盟国の首脳が参加し、例年にない物々しい空気に包まれたことしの国連総会。 パン・ギムン(潘基文)事務総長の開幕のスピーチは、危機感に満ちたものでした。 「何万人というシリア人が弾圧や破壊から逃れようと故郷を捨てている。シリア情勢はもはや制御不可能の状態だ・・・」。 ここ数年の国連総会でシリア情勢は必ず