5年に1度、乳牛の体形などを競う国内最大の品評会「全日本ホルスタイン共進会」の審査が24日、北海道安平(あびら)町で始まった。「乳牛五輪」とも呼ばれ、過去最多の約400頭が参加。お祭りムードの中にも、大筋合意した環太平洋経済連携協定(TPP)の影響を不安視する声が聞かれた。 年齢や子牛を産んだかどうかなどの部門別に体形や毛づやの良さなどが審査される。酪農家が丹精込めて育てたホルスタインとともに入場すると、観客から大きな拍手が送られた。 TPPでは輸入品の乳製品が今より安く買えるようになる。出品者の一人で北海道広尾町の酪農家佐藤孝一さん(33)は「どれだけ影響が出てくるか分からず先行きに不安はあるが、評価される牛を育て続けるしかない」と話した。 後継者育成のため、高校生枠が初めて設けられ、農業高校など全国27校の生徒も参加した。共進会は1951年に始まった。前回は宮崎県で口蹄疫(こうていえき