新聞報道によると、佐渡のトキ保護センターから放鳥されたトキが、初めて育雛に成功し、もうすぐ3羽のヒナが巣立ちを迎えるという。これは自然界では38年ぶり。絶滅直前であったニッポニアニッポンの状況が、ほんの少しだけど、しかし大きく前進したことを意味する。(これを書き終わった途端、巣立った!というニュースが入った) (読売新聞から) 『50とよばれたトキー飼育員たちとの日々』は、奇跡のようなタイミングで出版された本である。著者は朝日新聞の記者。2007年に佐渡島駐在となり、トキ保護センターの取材を開始した。ちょうどそのころ、第1回目の放鳥の準備が進められており、放鳥候補生が選ばれたところだった。 ケージを出て自然界で生きていくことが、トキにとって幸せなのかなあ。聞いてみたいな。トキはいま何を考えているんだろう 所長の言葉に、鳥と飼育員との日々にフォーカスを当てて取材することを決意した。トキにも個