東日本大震災で災害救援を指揮した福本出(いずる)・海上自衛隊幹部学校長=写真=が6日、英キングス・カレッジ・ロンドンで講演した際、筆者のインタビューに応じ、尖閣諸島の警戒と両にらみだった救援活動などについて語った。 ≪震災発生11分後に出動した海自ヘリ≫ ――昨年3月の東日本大震災で掃海隊群司令として災害救援を指揮されましたね 「青森県むつ市の海上自衛隊大湊基地からヘリコプターが地震発生11分後には飛び立って情報収集を開始しました。同12分後に日本の北から南まで1年365日常に監視飛行しているP-3C哨戒機の行先を被災地に振り替えました。同53分後には救援物資を積んだ自衛艦を出港させました」 ――平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災の時と比べて震災対応は変わりましたか 「阪神・淡路大震災で自衛隊は自主的に災害派遣をできませんでした。先の大戦で旧日本軍が暴走したことから、自衛隊を勝手に動