消費増税前では、政府側は「消費税の駆け込み需要はあまりなく、それゆえ反動減も少ないのではないか」という楽観的なものだった。むしろ世界経済の不安定度が高まり、すでに景気が下降していて、消費に力強さがないところで増税するため、駆け込み需要自体が起こりずらいのではないか、という悲観もあった。 消費支出の対前年同月実質増減率の推移(二人以上の世帯)でみると消費支出は増税前は9.5%増で、10月はマイナス5.1%に落ち込みだった。つまり前回ほどではないが駆け込み需要があり、さらに前回とほぼ同じだけ反動減があったということだ。 しかしこの対前年比だけを比較してももちろんダメだろう。まず前回に比べて税率の引き上げが少ないにも関わらず消費税の反動減が同じだったことだ。これは増税前から指摘してきたが、消費の先行きへの悲観の度合いが、前回の引き上げ時とは比べ物にならない状態で消費増税を実施したことの影響がでて
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