『週刊金曜日』の1026号(2月6日号)に掲載された拙稿は、元『朝日新聞』記者の植村隆さんが『週刊文春』を発行する文藝春秋社ほかを提訴したことに対する右派メディア上の反応をとりあげたものですが、右派メディアが口を揃えるかのように主張しているのが「言論人ならなぜ言論で反論しないのか?」ということでした。このような反応は、植村氏が元新聞記者であり現在も非常勤ながら大学教員であるため、提訴前から予想していたものです。そんなに「言論」の場での決着を望むなら、『週刊文春』は「論争で負けた場合には西岡力氏と連帯して植村さんの遺失利益を全額補償する」とでも宣言すればいいと思うのですが。 一見するともっともらしいこの主張は、1月26日に『朝日新聞』を提訴した原告団の中に多数の言論人が含まれていることですっかり説得力を失ってしまいましたが、記事中で私が強調したかったポイントはむしろ、「歴史修正主義者に言論の