▼2030年札幌五輪招致の断念が宣言され、2034年も絶望的になった。IOCが総会で「2開催同時選定」を決めたからだ ▼驚くのは、札幌の秋元克広市長もJOCの山下泰裕会長も、この決定が「寝耳に水」だったと報道されたことだ。さらに驚くのは、これは「朗報」なのに、ほとんどのメディアおよびTVのコメンテーターが「残念」としか言わなかったことだ。どこが「残念」なのか? 札幌市民にとっても日本国民にとっても、これほど喜ばしいことはない ▼じつは2年前、札幌はIOCから「内定」をもらっていた。それが一転したのは、昨年、東京五輪の不祥事が発覚したからだ。さらに根強い市民の反対から、札幌市は当初予算を削減したため、「ボッタクリ男爵」が会長のIOCは、日本をこれ以上カモるのは無理と判断したようだ ▼近年、IOCの金権体質と赤字が必至なことから立候補都市は激減した ▼昨年暮れ、札幌は「積極的な招致活動の休止」