漫画の研究者などでつくる日本マンガ学会(会長・竹宮恵子氏)は1月23日、いわゆる「ダウンロード違法化」について、漫画やテキストを含む「幅広い分野の著作物を対象範囲に含めるべき」と文化庁の有識者会議がまとめたことについて、反対する声明を発表した。 著作物全般のダウンロードを違法化すると、2次創作や研究のためのダウンロードも制限されるため、「一般ユーザーの萎縮を招き、研究・創作を著しく阻害する最悪の結果となることが予想される」と危機感をあらわにしている。 映画・音楽の著作物については、違法にアップロードされたことを知りながらダウンロードした場合、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金を科す(親告罪)、いわゆる“ダウンロード違法化”が2012年に始まった。漫画(静止画)やテキストは違法化の対象外となったが、出版社などコンテンツ業界は政府に対して、静止画ダウンロード違法化の検討を求めてきた。