大小さまざまなものが乱立し、混沌としていると言われる日本の「電子書籍」サービスだが、「品ぞろえ」と「対応端末」という2つの観点で整理してみると、いろいろと見えてくるものがある。今回はこれをベースに日本の「電子書籍」サービスがどこに向かっているのか考えてみたい。 「品ぞろえ」と「対応端末」で分類する 上の図は、現状の日本における主な「電子書籍」サービス――ここでは、日本語のコンテンツを電子的な形で入手できるサービスのこと――を、その品ぞろえの方向性と、対応端末のバリエーションの2軸で分類したものである。 横軸の「対応端末」は、そこで入手できるコンテンツをどんなデバイスで読めるのか、そのバリエーションを表している。ここで「特定」に位置付けたのは、特定のプラットフォーム(端末)でしか読めないサービスであり、「全方位」としたのは、さまざまな種類のデバイス──専用端末、iOS(iPad、iPhone