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ブックマーク / satoshi.blogs.com (23)

  • 「RESTful MVC」なアーキテクチャの話

    最近、増井君と私でアーキテクチャの話をすることが多いのだが、そんなディスカッションの中で気に入っているのは左の図のようなアーキテクチャ。 もちろん、核となるのはビジネスロジックを含んだModelの部分。そこをしっかりと実装し、内部構造を隠す粒度の荒いインターフェイスを定義し、外から何をされてもデータの整合性が壊れない様にすることは何よりも大切。 そして、そのModel層へのインターフェイスを特定の言語に依存したクラスやAPIではなく、HTTP上でJSON(XMLでもかまわない)をやりとりするだけの RESTfulなWeb Serviceにすることがミソ。こうすることによりにより、どんなに締め切りに負われようが、誰がControllerを実装しようが「ずるができない」ように作っておく(ずる=来使うべき外部インターフェイスだけでなく、Model内部に直接アクセスして依存関係を作ってしまう事)

    「RESTful MVC」なアーキテクチャの話
  • 夏野氏の本音とドコモの縦割り行政と

    CNetのインタビューは、夏野氏の音が見えるなかなか良いインタビュー(永井さんNice Job!)。 ドコモから出てくるにしろ、ソフトバンクモバイルから出てくるにしろ、サービスは変わらないと思いますよ、Apple(が開発する端末)だから。そうなると後は経済条件だけじゃないでしょうか。個人的には、僕の味付けができないからそんなに興味はないですね。少なくとも今のiPhoneでは携帯電話回線を使って自由にアプリをダウンロードするといったことはできないですから。【ドコモ夏野氏に訊く:「iPhone」「ディズニー」「Google検索精度」をどう思う?:モバイルチャンネル - CNET Japanより引用】 この発言は、ドコモの内部事情をある程度知っている人たちにとってはものすごく微妙な発言である。 内部事情とは、ドコモの縦割り行政ゆえに、時々外に見えてしまう自己矛盾。iモードを立ち上げ、ドコモ内部

  • Flickrスライドショーの作り方

    先日のスライドショーを少し進化させて、Flickrから最新の夕焼けの写真を取り出して順番に表示させる、というものを作ってみた。まずはデモから。 RSSフィードをFlickrに取りに行く部分にはjQueryを使い、スライドショーにはiAnime.jsを使ったのだが、ライブラリの力に大きく頼っているため、このスライドショー自身のコードはごくわずかである。 まずは、フィードを取りに行く部分がinit()。クロスドメインでのアクセスのためにproxyを介してFlickrからフィードを非同期通信で取得し、XMLとしてパースして、各<entry>中の<content type="html">タグの中身を含む<div>を生成して<div id="main">にインサートし、インサートしたdivの数をパラメータとしてstart()を呼ぶ、というかなり複雑な作業が、わずか数行で実現できている。 var tm

  • Life is beautiful: 優秀なナースがいるとシステムがなかなか改善されないという話

    「Why hospitals don't learn from failures(なぜ病院は失敗から学ばないのか)」という論文を読んでなるほどと思う部分があったので、ここにメモ代わりに書いておく。 この論文の筆者(TuckerとEdmondson)は、医療ミスがなかなか減らない原因を探るために、全米の10の病院を長期間に渡って調査・研究したのだが、その結果判明したのは、「システムの改善」という観点からは、ナースの優秀さと勤勉さが逆効果になっているという皮肉な話。 「優秀なナース」の定義はどこでも同じで、「目の前の患者が必要としているものを、あらゆる障害を乗り越えていち早く提供する」こと。取り替えるべきシーツが不足していれば別の階に走って行って調達してくるし、新米のナースのミスにはいちいち噛み付くこともなくそのミスを取り繕う。そんなナースたちにとっては、その手の「不具合」や「障害」は避けられ

  • 「au向けのiPhoneは作ってはいけない」という契約になっている(らしい)

    UWで受講している"General Management & Strategy"という授業の課題の一つが「携帯電話事業」に関する"Five Forces Analysis" (新規参入の難しさ、業界内の戦いの厳しさ、などの5つの側面から業界を分析すること)。2000年からこの業界で働いている上に、iPhoneやgPhoneに関しては誰にも頼まれてもいないのにブログで色々と書きまくっている私としては、「待ってました」という感じのテーマ。 とは言っても、何の資料も使わずに書いても説得力がないので、ネットで少し調べものをしてみたところ、思わぬ発見。今年の5月の記事(USAToday)だが、AT&TとAppleの間の契約について、公式発表には含まれていない条件が書かれている。 AT&T has exclusive U.S. distribution rights for five years —

  • Life is beautiful: プレゼン初心者が覚えておくべき3つのポイント

    プレゼンの初心者にありがちな失敗は、 ・自分の未熟なプレゼンのテクニックを気にしすぎてあがってしまう ・情報は多い方が良いと勘違いして、スライドをたくさんの文字で埋め尽くしてしまう ・その結果、観客に話しかけるのではなく、観客に背中を見せてスライドを読んでしまう ・結局何が言いたいのか全く伝わって来ない など。今日はそんな人に覚えてほしい三つのポイント。 1. 観客は「未熟なプレゼン」には寛大だが、「何を伝えたいのか分からないプレゼン」には厳しい 「自分はプレゼンが不得意」と思い込んでいる(もしくは悩んでいる)人はたくさんいると思うが、そんな人がまず覚えておくべきことは、観客が「未熟なプレゼン」にはけっこう寛大であること。小中学生ならいざしらず、社会に出てから「プレゼンターの未熟さ」笑う人はまずいないので、心配しなくても良い。逆に、観客が許してくれないのは「何を伝えたいのかが分からないプレ

  • 民意とブッシュ政権の意向の間に板挟みになっていれば、誰でも胃が痛くなる

    アマゾンでアフィリエイト広告を出していると、自分が紹介したがどのくらい売れたかというのが分かるのだが、その売り上げレポートの中には私が紹介していないも半分ぐらい混ざっている。その中で気になるがあると、今度は自分のために注文したりする私である。ちょうど今日、そうやって注文したのが「拒否できない日」という。安倍総理の引退声明を読んでいて感じていた違和感に答えをくれそうなだ。アマゾンのページにある読者からのコメントもなかなか興味深い。 ちなみに、私が安倍総理の引退声明を読んで感じた違和感とは、「安倍さんはいったい誰のために働いているんだ?」ということ。小沢さんから言われなくとも、「テロ対策」を最優先課題にすることを国民が望んでいないことは選挙の結果からも明確。それにもかからわず「テロとの戦い」という言葉を何度も繰り返す彼を見ていると、彼のメッセージは国民に向けてのものではなく、ブッシ

  • 未来の買い物は "finger tip shopping"!?

    Google Video に "1999 A.D. Shopping from Home" というタイトルのビデオが公開されている。1967年に作られたこのビデオは、「家からショッピングが可能になる」ことを予想したコンセプトビデオ。実際にそれが可能になった今と比べてみると面白い。 ユーザーインターフェイスがずいぶん今のものと違う部分や、銀行からのレポートが相変わらず紙に印刷されている(そしてその写真を家から見る)ところなどは笑えるが、1967年ごろの人たちが想像もしなかったのは、インターネットのオープンさ。もしインターネットがオープンにならず、 compuserve、ニフティサーブのような閉じたままのものであったなら、ここ数年の進化はありえなかった。 「第二種通信免許」などとらずに誰でもウェブサイトを立ち上げられること、そして、URLさえ分かればどのウェブサイトに行くことができること、私た

  • インターネットは本当にパンクするのか

    今朝のWall Street Journalの"Video Surge Divides Web Watchers"という記事は、YoutubeをはじめとするビデオやP2Pによるトラフィックの増加の影響に関して、専門家の間でも、「ついにインターネットがパンクする」と主張する一派と、「まだまだ大丈夫」と主張する一派に分かれるという話。 このあたりの話が難しいのは、そういった「専門家」が企業に属しており、彼らがそれぞれ企業としての思惑を持って話すので、情報がノイズだらけである点。 ・ルーターをもっと売りたいCiscoがトラフィックの増加に備えてルーターの増強を訴える。 ・「ただの土管」になりたくない通信事業者は、「NGN」をキーワードに政府から(税金面や規制面で)有利な条件を引き出そうとする。 ・Net Nutralityを破壊されては困るGoogleYahooは、懸命のロビー活動をする。 ・

  • Life is beautiful: アインシュタインの面接試験: 二重ガラスの謎

    以前にトラックバックをいただいたことがある「諸悪の根源は物理的」というブログで見つけた「物理クイズ(光の反射)の対実験」というエントリーが、おもむろに私の中の「物理おたく魂」を目覚めさせてくれた。 無色透明の二重ガラスに映した時計の腕時計のバンドの色がなぜか角度によって赤みがかって見えるがそれはなぜか、というのが今回の問題である。 私もこんな現象のことは知らなかったのだが、「ひょっとして」と思いつくことがあったので、ググってみると最初はノイズだらけで役に立たない。そこで、さらに言葉を選んでもう一度ググってみると、目指す答えがあっさりと見つかる。「やはりそうだったのか」と妙に満足。 必要なものは高校までの物理の知識とGoogle。制限時間は10分。

  • Life is beautiful: Viral Marketing

    Viral Marketing(バイラル・マーケティング)は、直訳すると「ウィルス型マーケティング」になるが、より正確に表すには「伝染型マーケティング」だとか、「自己増殖型マーケティング」とでも呼んだほうが良いだろう。Viral Marketing とは、テレビや新聞などを使った「マス・マーケティング」をする資金のないベンチャー企業や、それだけの投資リスクを負いたくない企業が低予算で一気に大量の顧客を確保したい時に使う「裏技的」マーケティング手法である。「バイラル=口コミ」と勘違いしている人が多いので要注意である。 米国では hotmail が、全くの無名のベンチャー企業でありながら、viral marketing の手法で、わずかの期間に数百万人のユーザーを確保した例が良く知られている(その結果、マイクロソフトに買収され、創業者と投資家に数百億円の利益をもたらした)。日では、ドワンゴが

  • 日本は世界経済にとってのガラパゴス諸島

    渡辺千賀さんの「日は世界のブラックホールか桃源郷か」というエントリー。「そう、そう」とうなずきたくなるようなエントリーだが、私が数年前から使っている表現は「日は世界経済にとってのガラパゴス諸島」。 2000年ごろから始まった、日特有の「ケイタイ文化」の進化は、主に言語と人種と非関税障壁の壁により隔離された日だからこそ起こったと言え、文化人類学的に見ても、グローバル経済の面から見ても、とても面白い。だから、米国のワイアレス関係の人たちの中でも目利きの人たちは、あいかわらず日を特殊な実験場のような目で注意深く見ている。 隔離されているからこそ、独自の変化を遂げることが出来ているのも一つの特徴だが、それゆえに「外来種」にあっという間に駆逐されてしまったり、海外でまったく勝負できないなどの例も後を絶たない。最近ではスターバックスが良い例である。昔良く見かけた「マイアミ」とか「カトレア」は

  • iPhoneのビジネスモデル

    Appleの株価がすごい勢いで上昇しているが、それもこれもWallstreet(日で言う「兜町」)のiPhoneへの期待の大きさゆえのもの。世界の携帯電話出荷量のわずか1%の「年間一千万台販売」が目標であるにも関わらずに、なぜこんなことになるかを理解するには、携帯電話業界のビジネスモデルの理解が必要だ。そこで、今日はそのあたりの解説。 注目すべきなのは、$499(4GBモデル)、$599(8GBモデル)という「コストを反映したまっとうな」値段で売られているという点。 この点に関しては、日も米国も同じだが、普通の携帯電話は「コスト以下」で売られるのが一般的である(「1円ケイタイ」が良い例)。どうしてそんなことが可能になるかというと、月額課金からの収益を見越した「販売奨励金」というものが小売店に渡されるからである。米国の場合で平均$250(約三万円)、日では3万円から4万円とも言われるこ

  • AJAX vs. Flash、fladdictブログより

    昨日のエントリーで、深津氏のブログに「Flash使いから見たAJAX」のことが書かれていて読んで勉強になった話を書いたのに、それらのエントリーへのリンクを張るのを忘れていたので、今日はそのリンク集。 以下のエントリーは、AJAXが騒がれ始めた2005年3月から2006年1月の間に書かれたものだが、この「閉じたFlash」vs.「オープンなAJAX」という構図は相変わらずである。特に、FlashはActionScript3.0で大幅に言語として整備されたにも関わらず、AJAXに押されぎみなのはなんとも微妙である。 それで思い出したのが、GoogleUIEngineの説明に行った時の会話。「もっとオープンにしてくれ」という彼らに、「Flashはどうなんだ」と答えると、「Macromediaの連中にもオープンにしろと言いつづけている」と言う。GoogleもYoutubeなど一部のサービスではF

  • ネットの時代には「知識量・記憶力」よりは「適応力・応用力」の方がずっと大切

    先日の「習作UI: 縁日の金魚を再現してみた」というエントリー。特に深い意味もなく作ったのだが、ソフトウェア・エンジニアを目指す学生さんのためにひとこと付け加えておきたいのは、この業界で気で成功しようと思ったら、この程度のプログラムは、シミュレーションの専門家でなくともサクッと作れるように自分を鍛えておかなければいけない、ということ。 この業界で働きはじめると、担当した仕事によって、データ解析・Java・3D・シミュレーションなどのある特定の分野のプログラミングの経験を積むことになる。そういった経験を通して特定の分野を深堀りしてエキスパートになるのはおおいに結構なのだが、往々にして落ち込んでしまうのが「ボクはJavaのエキスパートだからRubyではプログラムは書かない」、「シミュレーションのことならそれに詳しいエンジニアがいるんだからその人に頼んで」、「今からFlashを勉強している時間

    TheTocotonist
    TheTocotonist 2007/05/29
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  • Photoshop CS3の「クイック選択ツール」が便利な件について

    少し前からPhotoshopを使っているのだが、どうしても上手にできなかったのが写真から人物や物を切り取ること。私の知る「Photoshop使い」たちは、皆口を揃えたように「パスを使いこなせ」というが、その方法はあまりにも手間がかかりすぎて私には向いていない。今日Photshop CS3がやっと届いたので、うわさの「クイック選択ツール」を試してみると、ものの5分ぐらいで以下の切り抜きに成功した。 やり方は以下の通り。 1.まずは「クイック選択ツール」で大まかな選択をする。微妙な部分は少しはみ出しても気にしない。 2.選択を反転させる 3.はみ出した部分とそうでない部分のコントラストの差が一番大きいものをRGBチャネルから選び、今度は外側から内側に向かって再び「クイック選択ツール」を使ってはみ出した部分だけを選択するようにクリックして行く 4.だいたいの修正が終わったら、選択を再び反転させる

  • The importance of "viral marketing" factor

  • 21世紀の錬金術:Web2.0バブルで一儲けする方法

    【材料】 ・小さな学生ベンチャー。東大・京大などの有名校の理学部・工学部の卒業生が集まって作った10人程度の企業。売り上げどころかビジネスプランすらちゃんと描けていないが、そこそこの技術力とハングリー精神だけはある、というタイプがベスト。資金は少ない方が良く、VCからの資金調達前でなければならない。 ・3~4億円程度の資金 ・欲の皮のつっぱった証券会社へのコネ 【レシピ】 1.まずは、顧客としてこのベンチャー企業にアプローチする。ビジネスプランもろくに持たないベンチャー企業の場合、とりあえずは「開発の下請け」でも何でもやって売り上げを立てなければならないので、その弱みを突く。Web2.0っぽいものならブログでもSNSでも何でも良いので、とりあえずシステム構築を発注する。この段階での発注額は二~三千万円ぐらいに抑えておくが、それでもこの会社にとっては「最大の顧客」となるはず。 2.その会社

    TheTocotonist
    TheTocotonist 2007/04/28
    正しいがあくどい
  • life is beautiful の楽しみ方、その2

    「ブックマーク」、「イベント・ドリブン」などの技術的なコンセプトを喩え話を使って分かりやすく説明する、というのは私が好きな手法の一つ。時間があればこんなエントリーをたくさん書いて一冊のにまとめるとかは楽しいかも知れない。 ・『恋はブックマーク』―ブックマーク・コメントはシャイな日人向け? ・優秀な主婦はイベント・ドリブン(event-driven)方式でパンを焼く ・はてなの人気エントリーは、ラーメン屋の行列 次に大好きなのは、数学・科学うんちく。この手のエントリーももっともっと書いていきたい。 ・恋の連立方程式、「パートナー探し」の最適化アルゴリズムに関する一考察 ・なぜFカップを持つグラビアアイドルが最近増えたのか、に関する一考察 ネットでビジネスをする際に無視できないのが、心理学と社会行動学。 ・「半分空っぽのコップ」を「半分水が入ったコップ」に見せるテクニック ・あえて断定せず

  • life is beautiful の楽しみ方、その1

    ここのところ初めて訪れる方が増えているので、今日はそんな方のための「おもてなし」。まずは、このブログの代表的なエントリーの紹介から。 ・ソフトウェアの仕様書は料理レシピに似ている 日のIT業界のゼネコン型の開発プロセスに関する私の疑問を述べた人気エントリー。これには続編があり、以下の二つのエントリーを合わせた三部作構成となっている。ぜひとも合わせてお楽しみいただきたい。 ・SEはメニューのないレストランのウェイターか? ・知的労働者には「組織を移る力」がある ・日語とオブジェクト指向 ほとんど読者がいなかったこのブログを大きく変えたのがこのエントリー。理科系うんちくの中で唯一に褒められたエントリーでもある。2004年9月に書いたエントリーだが、今でも私の一番大好きなエントリーでもある。 ・Ajaxの質、「非同期メッセージ型ウェブ・アプリケーション」のススメ 技術うんちくの中では、