イエメン・セイユーンの宮殿。世界最大規模を誇るれんが造りの建物(2020年10月15日撮影)。(c)AFP 【11月14日 AFP】イエメンのセイユーン(Seiyun)には、世界最大規模を誇る土のれんが造りの宮殿がある。この宮殿が今、長年にわたる放置と最近の豪雨によって倒壊の危機に直面している。 ハドラマウト(Hadramawt)県中部にあるセイユーンの宮殿に生じた損傷は、イランが支援する反政府武装勢力フーシ派(Huthi)と政府軍の衝突が起きた2014年以降の、同国における負のスパイラルを反映しているかのようだ。 四隅に小塔のある巨大な砂の城を想起させるこの白い宮殿は、現在、博物館として使われている。 こうした重要な文化財を保全するための資金確保は困難を極めている。その結果、宮殿の荒廃が進み、ここ数か月続く洪水の被害を受けやすくなっている。 歴史的建造物の修復を専門とするアブドラ・バルマ