みなさんがインターネット上のサービス、例えばAppleやGoogleなどのサービスを使うとき、「あなた本人が使っている」ことをサービス提供側は認識している。それを可能にするのが「アイデンティティー管理」(デジタルで扱うので「デジタルアイデンティティー管理」と呼ぶ)である。その第一人者は実は日本人で、OpenID Foundationという米国を本拠地にする国際標準化団体の理事長を務める崎村夏彦氏だ。同氏が著した『デジタルアイデンティティー 経営者が知らないサイバービジネスの核心』(2021年7月発行)は、DX経営者が自分の言葉で語らねばならないことをまとめているという。(聞き手=日経BP 技術メディアユニット クロスメディア編集) 崎村さんは何をしている人なのか、一言で説明するとどうなりますか? 「アイデンティティーのプロトコルを作成する人」です。AppleやGoogleなどが提供するサー