『《 沖縄集団自決論争 》始末記』(4)〜大江健三郎『沖縄ノート』を読みながら〜 私が、この論争や裁判に興味を持ったのは 、かなり遅い。つまり 、「大江健三郎」を吊るしあげるような論争や裁判が、相当進んでからのことだった。私は、「大江健三郎」が、曽野綾子や小林よしのり、藤岡信勝、渡部昇一等を筆頭とする一群の「ネット右翼」たちに批判、攻撃、罵倒されて 、窮地に立たされているらしいことを知った時、初めてこの《 沖縄集団自決論争 》や《沖縄集団自決裁判》に興味を持った。「日本の宝」である《 大江健三郎》を、幼稚・稚拙な論理で批判し、罵倒し、嘲笑するとは何事か、と。文学関係者のハシクレとして義憤を感じたからである。私は 、元々、時事問題や情勢論、政局論、政界裏話など、いわゆる居酒屋政治漫談や井戸端会議的な《 ありふれた話題 》に熱中することが嫌いである。しかし、私は、それが、どんなにありふれた話題