ヒトの骨はもともと昆虫の殻のような体の外に形成された外骨格からと考えられています。最初に骨を持つようになったのは全身に外骨格の鎧をまとった「甲冑魚」と呼ばれる原始的な魚類と推定されています。 しかし、この外骨格は魚類→両生類→爬虫類→哺乳類と進化するにつれて尾の方からどんどん退化し現在の人間では頭や顔の骨と鎖骨の一部に残っているのみです。 これら以外の人間の手足、腰、背、肩などの骨は軟骨の形がまず形成され、それが骨に置き換わる「軟骨内骨化」という様式で軟骨から作られています。 「軟骨内骨化」はまず、未分化細胞が集合して塊を作り、次に未分化細胞から軟骨細胞が分化し軟骨の型ができます。さらに、軟骨細胞は集団の形を維持しつつ分裂を繰り返し大きくなり中心部で肥大軟骨細胞が軟骨細胞から分化して作られます。 肥大軟骨細胞は自らが分泌して作った足場となる「基質」にカルシウムを沈着させて硬くします(石灰化