オーストラリアで、これまであまり活用されていなかった資源、炭層メタンガス(CBM)への注目が高まっている。来年には日本などへの輸出が始まる予定で、米国のシェールガスと同様、世界の資源地図を塗り替える可能性がある。だが、採掘の動きは農地にまで広がっており、懸念も出ている■開発次々、来年から輸出 クインズランド州グラッドストン港からフェリーで30分。カーティス島に着くと、巨大なプラントが目に飛び込んできた。英国資源大手BGグループなどによる、CBM液化基地の建設現場だ。 内陸の掘削地から540キロにわたるパイプラインで運ばれたガスを冷やし、液化天然ガス(LNG)にする施設だ。260のクレーンがそびえ、大型車両が行き来する。 来年後半には、ここでつくられたLNGの輸出が始まる予定だ。輸出先は日本や中国などで、東京ガスや中国海洋石油などが出資している。 豪州のCBMの推定埋蔵量は約44億トン。日本