長野市でのLRT(次世代型路面電車)構想の可否を話し合う市交通対策審議会の検討部会は20日、3月末に廃止された長野電鉄屋代線(屋代―須坂間)の全区間約24・4キロへのLRT導入について、「現状では困難」とする中間報告をまとめた。跡地施設を活用した場合も巨額の赤字運行に陥ると判断した。30日に審議会に伝える。 市はLRT構想で、中心市街地から郊外へ延びる5ルート案を検討している。屋代線の施設活用も、その1案で、跡地の安全管理や有効活用につなげるため、屋代線へのLRT導入の可否を先行して審議した。 この日の検討部会で、市側は▽総事業費は158億円▽運行経費は年約9億2000万円▽1日当たりの需要予測は屋代線より2割増の延べ1530人――とする試算を提示。赤字運行を避けるには平均約1600円の運賃設定が必要で、屋代線と同じ運賃にした場合は年約8億円の赤字になると説明。その上で「代替バスが運行され