本連載では、Modern C++と称されるC++について、Modern C++らしい言語仕様をピックアップし紹介していきます。第5回は、無名関数とも呼ばれるラムダ式を紹介します。50年以上前にプログラミング言語Lispに導入され、他言語では当たり前になっているラムダ式が、C++でも使えるようになりました。関数へのポインタという難解な仕様とはおさらばできる、ラムダ式とキャプチャについて理解を深めます。 はじめに C言語から派生したオブジェクト指向プログラミング言語であるC++は、21世紀に入ってまったく別物とも言えるプログラミング言語に成長していきました。それは、Modern C++と称されています。1990年代にC++を触っていたプログラマが現在の仕様を知れば、隔世感に苛まれるのではないでしょうか。本連載では、かつてはC++をたしなんでいたという方、今からC++言語を始めるという方に向けて