米エール大学助教授の成田悠輔氏。リモートでユーチューブ番組に出演するなど多忙な日々が続く(日経テレ東大学チャンネルより) 米エール大学助教授の成田悠輔氏は、データやソフトウエアなどのデジタル技術を活用した社会制度・政策のデザインが専門。企業や自治体、NPOなどと連携して技術の社会実装も手がけるなど幅広い分野で活躍する。東京大学卒、米マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号(Ph.D)を取得、現在はエール大学で教鞭(きょうべん)をとると聞けば、エリート然とした人物を想像するが、いわゆるエスタブリッシュメントとは異なるまなざしを持つ。その背景には何があるのか。 アルコール依存症でギャンブル癖のひどい父のもとで育ち、自身はひどい睡眠障害と「世界に対する違和感」から私立麻布中・高時代はずっと不登校だった成田氏。高校生の時に父が失踪し、その後、母がくも膜下出血で倒れるという不運にも見舞われた。母の