インターステラテクノロジズ(IST)は4月16日、北海道・大樹町において、超小型衛星用ロケット「ZERO」の6トン級エンジンを使った燃焼試験に成功したと発表した。同社はすでに、ZEROでは燃料をこれまでのエタノールからLNG(液化天然ガス)に変更することを明らかにしていたが、天然ガスを使った燃焼試験を大樹町で行ったのはこれが初めて。 北海道・大樹町の自社設備で行った燃焼試験の様子 (C)IST 同社は2019年5月、観測ロケット「MOMO」3号機において、日本の民間としては初めて、高度100kmの宇宙空間へ到達していた。MOMOのエンジンが推力1.2トンであったのに対し、現在開発中のZEROでは6トンにパワーアップ、さらに複数台を束ねることで、100kgの超小型衛星を軌道投入できるようになる見込みだ。 ZEROのイメージCG。第1段エンジンが複数であることが分かる (C)IS 燃料に加え、
僕が宇宙開発やロケットに関わっていることを知らない人もいると思うので、まずは、僕らの会社とその事業の話からしておこう。 僕がファウンダーである宇宙開発ベンチャーのインターステラテクノロジズ(IST)の本社は、北海道広尾郡大樹町にある。十勝平野の中核都市である帯広市から南に約50㎞の、酪農と漁業の町だ。町の中心部からさらにクルマで10分ほどの国道336号線の十字路に面した、元は農協のマーケットだった建物が、2020年現在の本社社屋兼工場である。 このほかに千葉県浦安市に東京工場も持っていて、今のところ2事業所体制で仕事を回している。 ロケットの打ち上げは、本社から8㎞ほど離れた大樹町字浜大樹の海岸に建設したロケット射場(射点設備)で行っている。この場所は町有地で、かつては防衛省がジェットエンジンの運転試験をしていた。海岸に面していて防衛省の手でぶ厚くコンクリート舗装済み、しかもほかに誰も使っ
十勝の大樹町のベンチャー企業が開発を進めているロケットの燃料に、家畜のふん尿からも生成されるメタンを主成分とするLNG=液化天然ガスを利用することを決め、専用のエンジンの開発に乗り出しました。 大樹町のベンチャー企業インターステラテクノロジズは、再来年以降の打ち上げを目指して、超小型の人工衛星を投入できるロケット「ZERO」の開発を進めています。 会社によりますと、「ZERO」の燃料にこれまで使ってきたエタノールではなく、メタンを主成分にしたLNGを使うことを決めたということです。 メタンは、温室効果ガスの排出が比較的少なく、宇宙開発の分野で次世代の燃料として注目されています。 会社はJAXA=宇宙航空研究開発機構などと協力してLNGを使ったエンジンの開発に着手していて、3月15日にはエンジンを5秒間燃焼させる実験に成功しました。 今後、燃焼実験を重ねて、実用化のめどをつけたいとしています
インターステラテクノロジズ株式会社(以下、IST)は、軌道投入用ロケット「ZERO」の燃料としてメタンを主成分としたLNGを選定したことを発表しました。 ZEROはISTが開発をすすめるロケットで、高度500kmに100kg以下のペイロードの投入が可能です。これにより、低コストでの超小型衛星を打ち上げを目指しています。 そして推進剤としてLNGを採用した理由として、比推力の高さ、安定した供給、環境負荷の低さ、タンク/機体の小型化、運用の容易さ、低コストをあげています。なお、現在運用されている観測ロケット「MOMO」では、安定性の高いエタノールが推進剤として利用されています。 また、ISTが本社をかまえる北海道大樹町では、畜産からのバイオガスの生産が盛んです。このことから、将来的にロケット燃料を地産地消していくことも検討。 ISTはJAXAや室蘭工業大学と協力し、メタンを利用したロケットエン
インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町 代表取締役社長:稲川貴大、以下IST)は、次世代燃料として注目されるメタンを主成分としたLNGを、超小型人工衛星の軌道投入用ロケット「ZERO」の推進剤として選定したことをお知らせします。 各国の宇宙事業でも注目の、次世代推進剤LNGを選定 これまでISTでは常温炭化水素系燃料であるエタノールなどを用いて、推進系の研究開発や観測ロケット「MOMO」の打上げ運用を行ってきましたが、次世代推進剤として各国で研究開発が進むメタンにも以前より着目してきました。メタンは、供給の安定性が高く、化石燃料の中では温室効果ガス(GHG)の排出が比較的少ないという特徴を持ちます。また、ロケット開発においてメタンは、液体酸素/液体水素推進系燃料と比較して密度が大きい為、タンクの小型化が可能で、断熱も液体水素に比べ容易です。液体水素より揮発しにくく軌道
インターステラテクノロジズ株式会社は1月2日、小型ロケット「MOMO5号機」の打ち上げを当面延期することを発表しました。 MOMO5号機は昨年12月29日に打ち上げられる予定でしたが、「上空風の予報が打ち上げに条件に満たさないため」などが原因で延期を繰り返していました。また、予備日の最終日である3日迄の打ち上げを目指していましたが、機体に搭載されている通信系統で発生した不具合の原因究明や対策に時間を要し、予備日内の打ち上げを断念しました。 新たな打ち上げ予定日に関しては1月3日現在の情報では未定となっています。決定次第、インターステラテクノロジズ公式サイトのプレスリリースや、なつのロケット団公式Twitterアカウント(なつのロケット団公式/Interstellar Technologies, Inc.)にて発表される模様です。
インターステラテクノロジズ株式会社(本社:北海道広尾郡大樹町 代表取締役社長:稲川貴大)は、観測ロケット「MOMO 5号機」の打上げを北海道大樹町にて実施する予定でしたが、機体に搭載した電子機器で発生した不具合の原因究明および対策のため1月3日(金)までのウィンドウでは打上げを行わないことを決定いたしました。 新たな打上げ機会については、あらためて公式プレスリリースおよびSNSにてお知らせいたします。 当社は今後も観測ロケット「MOMO」や衛星軌道投入用ロケット「ZERO」をはじめとしたロケット開発・ロケット打上げサービスの確立に邁進してまいります。 観測ロケット「MOMO5号機」打上げ延期のお知らせ
インターステラテクノロジズが開発する観測ロケット「MOMO5号機」のクラウドファンディングプロジェクトが、資金調達に成功しました。 MOMO5号機は高度100キロメートルを目指す観測ロケットで、「インフラサウンドセンサ」といった化学実験装置だけでなく、ロケットの炎でたこ焼きスイーツ「たこパティエ」を焼き上げる実験も行います。 また3号機が高度113.4キロメートルに到達した一方、4号機は打ち上げに失敗しました。そのため、5号機では量産化に向けてロケットの信頼性を高めるとしています。 MOMO5号機の具体的な打ち上げ時期はまだ発表されていませんが、2019年冬のミッション実施が予定されています。また、打ち上げは北海道の大樹町から実施されます。 今回のクラウドファンディングプロジェクトは、目標額の900万円を超える約1000万円が集まりました。また集まった金額の一部は、ALSの治療方法を見つけ
インターステラテクノロジズ(IST)は11月26日、都内で記者会見を開催し、観測ロケット「MOMO5号機」のミッションを発表した。今回搭載するのは、企業4社、個人1名のペイロード。打ち上げ時期については、今冬であることが明らかになった。MOMOはこれまで、4機とも春~夏の時期に打ち上げており、冬期は今回が初めて。 観測ロケット「MOMO5号機」のイメージCG(提供:IST) なぜ寒さが厳しい冬に打ち上げるのか MOMOは、全高9.9m、直径50cmの小型液体ロケット。高度100km以上の宇宙空間に、30kg程度のペイロードを送り込む能力がある。2019年5月の3号機で、日本の民間ロケットとしては初めて、高度100kmに到達。7月の4号機は通信系のトラブルにより惜しくも失敗したものの、5号機がもし年内に打ち上げられれば、今年3機目ということになる。 同社は今後、2020年より、MOMOの量産
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