表象文化論とは 表象文化論とは何か? 「表象文化論」は、1986年に東京大学の駒場キャンパスにまず学科として発足し、1989年より大学院の講座専攻も設置され、現在に至っている新たな学問分野である。その間、「表象」(representation)の分析という観点から、芸術・文学をはじめとする文化事象全般への新鮮なアプローチを企て、また同時に、大学での研究と社会での文化創造のアクチュアリティとの間の実践的な橋渡しをめざして、研究・教育の営みはもとより、数多くのシンポジウム・パフォーマンス公演・講演会・研究会などを組織・主宰し、現代日本の「知」の舞台を活性化しつづけてきた。現在、全国の大学のあちこちに「表象文化論」という講座や講義が設置されるに至り、日本の知的風景の中にこの分野の学問的手法が溶けこみはじめているのは、まことに慶ばしいかぎりである。 「表象文化論」という学問分野のめざすところを簡単