9月末時点の中国の外貨準備高が、前年同月末に比べて19・3%増の2兆2726億ドル(約204兆5340億円)となり、過去最高を更新した。2006年2月に日本を追い抜いて世界一となってからも膨張を続け、9月末の日本の1兆526億ドルに対し2倍以上の規模だ。輸出などで得た民間企業の外貨も金融当局が吸い上げる「外貨中央集中性」が背景にあり、その外貨で米国債を大量購入することで政治的な対米発言力の強化につなげている。 15日付の中国紙、上海証券報によると、中国人民銀行の調べで9月末時点の外貨準備高は6月末比でも1410億ドル、6・6%増加している。 中国の輸出入は11カ月連続で減り、貿易黒字も縮小傾向が続いているものの、金融当局による元売りドル買いの為替介入や成長が続く中国へのホットマネー(投機資金)の大量流入、さらに民間からの外貨の吸い上げ策などで「ドル箱」拡大が続いている。 みずほ総研の