■教師すらも逆らえない 現代の教室空間には、歴然たる“身分制(カースト)”がある。上位グループはクラスの主導権を握り、主張を押し通すことができる。いっぽう下位グループは、周囲から軽蔑され、声を上げても黙殺される。 すでに漫画や小説では繰り返し描かれてきたこの“身分制”については、それが時に「いじめ」や「ひきこもり」の要因となることもあって、すでにいくつかの分析もあるし、私も問題視してきた。 しかし意外にも、このインパクトある言葉をタイトルにした書籍は本書が初めてだ。筆者は東大の大学院生。学生や教師を対象としたアンケートやインタビュー調査に基づく研究をもとにして本書は書かれている。 研究者らしからぬフワフワした文体だが、内容は深刻だ。本書によれば教室内のグループ間の格差は、中学以降に顕著なものになる。上位と下位の関係は固定的で、上位グループは多くの特権に恵まれ、楽しい学校生活を享受できる。対
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