三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、目に見えない放射性物質を“見える化”するカメラ装置を共同開発したと発表した。放射線が飛来してくる方向や波長をリアルタイムに測定可能で、セシウムやヨウ素などガンマ線を放出する物質を識別できるのが特徴だ。三菱重工は、来年3月までに商用化する。 開発したのは「放射性物質見える化カメラ」。JAXAが中心になって開発した衛星搭載用のガンマ線検出器技術を高度化させて、感度や画像、視野角を高めた。20~30メートルの距離から測定が可能で、家屋の屋根や敷地などに飛散した放射性物質の分布状況を、簡単に画像で確認することができる。三菱重工はJAXAのほか、名古屋大学などの協力で、カメラのさらなる感度の向上に取り組んでおり、数千万円程度で売り出す計画だ。 東京電力福島第1原発の事故を受け、三菱重工は、原発メーカーとして、事故の収束に向けた対応を加速。今月13