水産特区構想　村井知事「けんか別れしない」 宮城県議会は２０日、大震災対策調査特別委員会を開き、村井嘉浩知事は養殖漁業に民間投資を呼び込む「水産業復興特区」構想に関し、「県漁協とけんか別れはしない。必ず着地点を見いだしたい」と譲歩の構えを見せた。 　村井知事は、県漁協が漁業権を独占する現行制度のまま、傘下に漁業法人を参入させる手法について「一つの考え方だ」と理解を示し、必ずしも特区構想に固執しない姿勢を初めて打ち出した。 　「養殖漁業の再生に民間の力を借りる点は県漁協と同じ考え」と強調。２１日に県庁で行う県漁協との意見交換会で、「必ずいい結果がもたらされる」と自信を見せた。 　県復興計画に盛り込んだ「職住分離」をめぐっては、「被災市町に何が何でもやらせるつもりはないが、また同じ規模の地震、津波が来る前提でまちづくりを進めてもらいたい」と訴えた。 　「脱原発」を明記することに関しては、「安全

浸水田を綿花産地に　仙台・荒浜で農業法人取り組み 津波が浸水した水田に綿花の種をまく参加者＝仙台市若林区荒浜 仙台市内の津波の浸水田で、東日本大震災の被災農家らが綿花の栽培に取り組んでいる。紡績会社やアパレル会社の協力を受け、塩害に強いとされる綿花の「一大産地化」を目指す。 　綿花栽培に取り組むのは、今月上旬に農業法人のメンバーらで結成した「仙台東部地域綿の花生産組合」（赤坂芳則組合長）。副組合長で若林区荒浜の農家渡辺静男さん（６０）の水田跡約８０アールを使い、１０月の収穫を目指して栽培を始めた。 　組合は東京のアパレル会社などでつくる「東北コットンプロジェクト」の全面支援を受ける。初年度は、プロジェクトに参加する大正紡績（大阪府阪南市）が種を無償提供し、収穫した綿花全量を買い上げる。オリジナル綿を使った製品を発売する計画もある。 　１８日には種まきが行われ、組合員のほか、プロジェクトに参

セントラル自動車、定款変更　宮城本社を正式決定 セントラル自動車は２０日、愛知県豊田市で株主総会を開き、本社所在地について定款を変更し、相模原市の相模原工場から宮城県大衡村の新本社工場に移した。新住所は大衡村中央平１。セントラルはことし１月に新本社工場を稼働させトヨタ自動車の輸出用小型車「ヤリスセダン」（日本名ベルタ）の生産に着手。総務や人事などほとんどの本社機能を移管した。相模原工場は４月に閉鎖し、残っていた小型車「カローラアクシオ」の生産も新本社工場に移した。 　株主総会では２０１１年３月期決算も承認された。売上高は前期比７．９％増の７８６億８０００万円で、経常損失は５４億７２００万円から６５億１５００万円に赤字幅が拡大。新本社工場への移転経費２１億９９００万円などを特別損失に計上したため、純損失も４６億２５００万円から９３億８００万円に赤字幅が広がった。

東北への修学旅行９割減　業界悲鳴「全滅に近い」 東日本大震災や東京電力福島第１原発事故の影響で、東北地方への修学旅行が激減している。厳密な統計はないが、東北観光推進機構は、東北以外から東北を訪れる学校について「９割減。全滅に近い」としている。余震や放射性物質への懸念から各校が予定していた東北行きを次々と変更しており、観光地からは悲鳴が上がっている。 　同機構によると、春夏シーズンの修学旅行のほとんどは中学校で、秋冬は高校が多い。 　札幌市の公立中学校９７校中９６校が青森、秋田、岩手の北東北３県を修学旅行先にしていたが、市教育委員会によると、９６校すべてが旅行先を北海道内に変更。市教委は「余震を懸念し、学校ごとに校長が判断した」と説明する。 　原発事故で福島県の影響が最も深刻だ。福島県観光物産交流協会によると、福島でも特に人気の会津若松市には、昨年４～７月に５３０校が訪れたが、今年は約３０

密告報奨　ご褒美は報奨金とどうしても欲しい「都市戸籍」 中国広東省広州市の郊外、増城で１０日から３日間続いた出稼ぎ労働者らの暴動で、地元公安局は２１日までに、暴動に加わった人物の情報を提供した労働者に報奨金と「都市戸籍」に当たる地元の戸籍を与えると発表した。 　中国では都市部と農村部で戸籍が区別され、農村に戸籍を残したままの出稼ぎ労働者は都市部で社会保障などから排除されている。戸籍変更は容易ではなく、多くの人が都市戸籍の取得を望んでおり、こうした気持ちを利用した形だ。 　１９日付の地元紙、増城日報に掲載された「通告」で、増城市公安局は暴動を「不法分子が起こした事件で社会に悪影響を与えた」と非難。暴動に加わった人物の情報を提供するなど捜査協力した人に５０００～１万元（約６万２０００～１２万４０００円）の報奨金や「優秀出稼ぎ労働者」の称号、戸籍を与えるとした。 　また、暴動に加わった者に「自

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（ＣＮＮ）　スーダン南部の分離独立を７月９日に控え、政府軍（ＳＡＦ）が南部との境界に近い南コルドファン州で大規模な軍事作戦を計画しているとみられる。同国の情勢を衛星から監視するプロジェクト、ＳＳＰが１８日、明らかにした。 ＳＳＰは暴力を早期に警告するため、衛星写真に現場からの報告を合わせた情報を提供している。１７日撮影の写真によると、同州の州都カドグリにＳＡＦのものとみられる車両が少なくとも８９台展開している。この中には重火器の輸送トラックなども含まれる。 同市内に設けた国連平和維持部隊の拠点周辺に、少なくとも３００棟の仮設住宅が集まっていることも分かった。数千人の住民が避難を強いられている状況がうかがえる。 ＳＳＰによると、こうした写真は、同州内でＳＡＦと南部側のスーダン人民解放軍（ＳＰＬＡ）との緊張が高まっていることを示す。国連からの情報も、ＳＡＦが大規模作戦を実施する可能性を示してい