2013年7月に行われた参議院選挙に立候補し、音楽と演説を融合させた街頭ライブ型政治演説、「選挙フェス」が大きな話題を呼んだミュージシャン・三宅洋平。彼の選挙戦に密着したドキュメンタリー映画、その名も『選挙フェス!』が7月4日より公開される。17日間26か所に及ぶ過酷な選挙戦を記録したのは映画監督・杉岡太樹。三宅の音楽のファンでありながらも、「なぜ政治の世界へ向かうのか理解できなかった」と一度は撮影の依頼を断り、あらためて資金援助を一切受けないアウトサイダーとして映画製作を申し込んだ。 同作をじっくり見れば、三宅が最も訴えたかったのは政策的な主張よりも、異なる考えを持つ人同士のコミュニケーションの問題だということが見えてくるだろう。三宅は、なぜ音楽家として選挙活動に参加するほどの強いモチベーションを持つようになったのか? そして杉岡は、ときに煩悶しながらもなぜ三宅を最後まで撮り続けようと思