2022年8月29日、パレスチナのガザ市にあるパレスチナ難民のためのアルシャティキャンプで、ウイルスを描いた壁画と新型コロナウイルスの予防策を促すメッセージの前を三輪車で通り過ぎる少年。(PHOTOGRAPH BY MAJDI FATH, NURPHOTO/GETTY IMAGES) 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う制限と義務が課されてから2年半以上たち、多くの人々がパンデミック(感染症の世界的大流行)の終わりを知らせる公式の宣言を切望している。最近のニュースを見て「ついにその時が来たか」と思った人も多いだろう。 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は2022年9月14日の記者会見で、パンデミックの終わりが視野に入ってきたと述べた。数日後、バイデン米大統領は米CBSのテレビ番組「60ミニッツ」のインタビューで「パンデミックは終わりました」と宣言した。一方でバイデン氏は「私たちはまだ新
東京や関西の通勤電車と新幹線以外、鉄道のない日本になるのか――。国土交通省の有識者検討会が7月、ローカル線に関する提言をまとめました。政府主導で自治体などの協議会を設置し、鉄道存続かバスなどへの切り替えかなどを検討するよう求めています。JR各社も赤字路線の区間別収支を発表するなど、ローカル線への向かい風は強まるばかり。本当にこれでいいの? 鉄道の歴史に詳しい政治思想史研究者、原武史放送大教授に聞きました。【聞き手・鈴木英生】 函館本線で楽しむ、啄木が見た風景 先日、JR北海道の函館本線、長万部-札幌間に乗車した。北海道新幹線の延伸に伴い2030年度で廃止されると事実上決まった同線長万部-小樽間(140・2キロ)が、今どうなっているかを確かめるためだ。 乗って驚いた。1両編成のディーゼルカーは席が埋まり、立っている客もいたからだ。 同線は1905年に全通した北海道最古の主要幹線で、長万部―小
2019年の首脳会談で会場に着いた北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長(左)を出迎えたプーチン露大統領=ロシア・ウラジオストクのルースキー島で2019年4月25日、大前仁撮影 ロシアによるウクライナ侵攻後、北朝鮮がロシアに急接近している。北朝鮮は米国をけん制する「外交カード」に利用するだけでなく、ロシアが実効支配するウクライナの一部地域に労働力を派遣し、外貨を獲得しようという思惑もうかがえる。北朝鮮は、ロシアによるウクライナ支配の一翼を担っていくのか――。【ソウル渋江千春】 東部2州の独立承認の背景は 北朝鮮は核・ミサイル開発を進めた代償として、厳しい国連安保理の制裁を科されている。新型コロナウイルスの流行に伴う国境封鎖で貿易も激減し、八方塞がりの状態だったところに、ロシアによるウクライナ侵攻が起きた。 北朝鮮外務省の報道官は侵攻直後の2月28日、ロシアの主張を「合理的で正当な要求」と評価。「米
日中国交正常化から50年で日本と中国の国力は逆転した。鄧小平氏による改革開放路線の開始(1978年)から44年で中国の国内総生産(GDP)は約200倍になり、防衛費も公表ベースで約60倍、日本の防衛費の5倍以上になった。その差はさらに開くだろう。 なによりも中国は米国と覇権を争う国家になった。そのなかでの最大のミッションはやはり台湾統一だ。となれば米中間、日中間の緊張感は高まるばかりだ。50年を祝うこととはほど遠い状況だ。 ナンバーワンになろうとしている 問題は中国がただ大きくなるだけではなく、覇権を求めていることにある。習近平国家主席が言った「中国の夢」は、当事者がいくら否定しても、世界一の覇権国家になることだ。巨大経済圏構想「一帯一路」や、「中国製造2025」のような産業政策もある。経済、科学技術、軍事でナンバーツーではなくナンバーワンを目指している。 もう一つの問題は我々と異なる価値
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く