このリメイクを肯定すると、昨今のダメホラー全てを肯定することになってしまう微妙な映画だった。 そもそもオリジナル版「死霊のはらわた」は完璧では無かった。それはそうだ。素人が週末に集まってチビチビ撮影し長期に渡って作られたものだし、細かいところを突っ込めばきりが無い。オリジナル版が偉大なのは、技術的なところではシェイキーカムはもとより、粗っぽさを作家性にまで昇華させてしまっているところだ。これは「悪魔のいけにえ」にも言えるところだが、時代性を伴った奇跡の一本なのだ。それをあえて作り直すってんだから「テキサス・チェーンソー」と同じ問題が発生するのは避けられない。 時代性を伴った映画を30年を経て作り直すということは、無難に現代の流行を取り入れ、最新最善のやり方で挑むしか無い。コケる訳にはいかないからだ。オリジナル版が冒険のために作られてモノに対して、リメイクは商業的なものにならざるを得ないとい