入学祝いなどで親しまれてきた「全国共通文具券」が12月末で利用できなくなる。発行会社から廃止の連絡を受けた加盟店は、急きょポスターを掲げて告知を始めた。全国で眠っている未使用券は42億円分とされる。利用停止まで2カ月を切り、加盟店などは「手元の文具券は早めに使って」と呼び掛けている。 文具券は全国1万超の加盟店で文房具の購入に使える金券(500円券)。全国の文房具関連の業界団体や組合などで設立した日本文具振興(東京都)が1978年から発行している。有効期限が付いたものもあるが、来年1月以降は期限内でも使えなくなるという。 32年間で330億円を売り上げた。ピークの93年には18億円に達したが、個人経営の文具店の減少や少子化などの影響で低迷し、最近は3分の1程度に減少。「役割を終えた」として10月末で販売を終了した。 日本文具振興はこの時期の告知について「春になれば卒業祝いや入学祝いな