世界の科学者や政府機関などでつくる国際自然保護連合(IUCN、スイス)は16日、生息状況が判明している5万9508種の生物のうち、絶滅が危惧されるのが32.4%に当たる1万9265種に上るとの2011年版「レッドリスト」を発表した。 昨年10月の生物多様性条約締約国会議の際に発表した10年版とほぼ変わっていないが、データが得られていない種も8996に上り、IUCNは「さらに調査が必要」とした上で、各国に生物多様性の保全強化を求めた。既に絶滅、あるいは野生では絶滅したとされる種は861種。レッドリストは絶滅危惧種を3ランクに分類しており、このうち「極めて絶滅の恐れが高い」とされたのは3801種を占めた。 カエルなど両生類では41%が危惧種とされるが、生息地域の開発や汚染などで、データが得られない種も含めると最大で56%に上る恐れもあるという。(共同)