焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件を受け、厚生労働省が昨年10月に施行した食品衛生法に基づく生食用牛肉の規格基準を守っているか、全国の飲食店などを対象に調べたところ、9割以上の施設が違反していたことが分かった。違反施設には都道府県などが生肉の提供中止を指導したという。 昨年10~12月、牛タタキやユッケなどの生食用牛肉を扱う飲食店、食肉販売業、食肉処理業の計445施設に都道府県などの職員が立ち入り調査を実施。このうち418施設(93.9%)で違反が確認された。 業種別では飲食店316施設(94.6%)、食肉販売業99施設(96.1%)、食肉処理業3施設(37.5%)で違反。項目別では、生肉専用の加工設備を設けていない施設は100%に上り、「腸内細菌の検査記録の不備」(99.0%)、「肉表面の加熱が不適切」(96.2%)などが目立った。 厚労省監視安全課は「新基準の周知が不十