澤井珈琲(鳥取・境港市、澤井幹雄社長)はこのほど、不可能とされていた寒冷地・鳥取でコーヒーの木2万本の生育に成功した。その葉を原料に無農薬の「トリゴネコーヒー茶」を増産し、2024年には体験型見学施設のオープンを目指す。相談役の澤井由美子さんは、地元産コーヒーを通して地域の健康増進や産業振興に貢献したいと、今後を見据える。(オルタナ副編集長・長濱慎) ビニルハウスでコーヒーの木を無農薬栽培。毎日のように手入れをする澤井由美子さん■産学官共同でコーヒーの健康成分を解明 「1982年、好きなコーヒーを仕事にしたいと会社を辞めて、夫婦で澤井珈琲を立ち上げました。右も左も分からなかった私たちを支えてくれたのは、お客さまでした。しかし創業から20年を過ぎた2000年頃から、お客さまも歳を重ねて心身の不調を訴えるようになり、恩返しの意味を込めて健康に良い商品の開発を思い立ちました」 澤井由美子さんは、