少子高齢化が進む日本にありながら、東京を上回る日本一の人口増加率を誇る福岡市。「住みやすい都市」の世界ランキングで上位常連で、海外からの評価も高い。福岡とカリフォルニアに住んだ経験のあるジャーナリストの牧野洋氏は「アメリカの経済はIT企業を中心とする『西海岸』がなければ競争力を失っていた可能性がある。そして福岡はこれから『日本の西海岸』となる可能性を秘めている」と分析する――。(第1回) ※本稿は、牧野洋『福岡はすごい』(イースト新書)の「はじめに」と第1章「すごい福岡とすごいアメリカ西海岸」の一部を抜粋し、再編集したものです。 「住みやすい都市」の世界ランキングで上位常連 少子高齢化が急ピッチで進む日本は2017年まで8年連続で人口減に見舞われている。そんな環境にありながら、福岡市では若者を中心に人口が増え続けている。 単に増えているだけではない。2015年の国勢調査によると、政令指定都