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ブックマーク / erlkonig.hatenablog.com (57)

  • 『うみねこのなく頃に』の第1話がつまらない理由 - 魔王14歳の幸福な電波

    第1話終了 - 一足の蛸 id:trivialは安眠練炭さんがうみねこ第1話をクリアされた様子。この段階までプレイしての感想はなかば予想通りなのですが、プレイを継続するだけの興味が1話で喚起できなかったのはやはり残念です。まあこれも仕方ない話で、だって第1話って、後から見返すと当に何も起こらない話*1ですもんね。 第1話は、ミステリー的標準・王道のフォーマットで作品構造を隠蔽し、ハッタリかますことを意図して作られています*2。ひぐらしファンかつミステリーにも造詣があるという人なら「"あの"竜騎士07がオーソドックスなミステリを書いている! 何を企んでやがる……」って第1話でけっこう驚くと思うんですが*3、そうでない人には取り立てて特徴もないごく普通のミステリーにしか見えないだろうと。実際、うみねこ第1話単体のインパクトは『ひぐらしのなく頃に』第1話のそれにも劣ると思います。 『うみねこ

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  • 『うみねこのなく頃に』の叙述客観性問題 - 魔王14歳の幸福な電波

    怪しいところは言葉を濁し、ネタばれは極力避ける感じで。 ようやく事件が起きた! - 一足の蛸 安眠練炭さんのうみねこプレイ日記のおかげで、いま毎日がとても楽しみです。一日に何度も日記にアクセスして新しい更新が来てないかと確認する日々……真っ昼間から更新されてるわけないと理解しつつ、ついつい覗いてしまうのです。 ずいぶんスロースタートな話なので、なかなか面白いところまで進まないだろうなというのが紹介した身として残念でもあります。私はもう作者を完全に信用しきってたので、前座が何時間続こうが苦にならなかったのですが、初見で入るとやはりきつかろうと思います。*1 叙述の客観性については、のちのち限定的にですが非常に明確な指針に基づいて確保されます*2。そしてそれ以外の面では逆のことが起こるとも言えます。叙述の客観性という問題について作はかなり自覚的に構成されていますが、その仕掛けが最終的に練炭

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  • 「アンチミステリーVSアンチファンタジー」の行く先 - 『うみねこのなく頃に』の捉え方について - 魔王14歳の幸福な電波

    かつてミステリーの素人だった竜騎士さんは前作から一年を経て、取り返しがつかないほど理屈を知ってこの世界に戻ってきました。*1 前作『ひぐらしのなく頃に』のミステリー的失敗は、いまや語り草とも言えるありさまで知る人に知れ渡っています。その反省と超克のため、竜騎士さんははミステリーというジャンルに関するひと通り以上の素養を学んだようです。ある種の理論武装をした彼が新シリーズとして発表したのがこの『うみねこのなく頃に』で、この辺の話は第一作公開直後の記事『うみねこのなく頃に』のミステリー・リベンジっぷりに書いたとおりです。 学んだと言っても門外漢である彼はやっぱりどこかズレていて、ミステリーというジャンルの文脈そのものに乗っかって作品を作るということはしてくれません。けれど、『うみねこのなく頃に』がミステリーの文脈をそれなりに理解していなければ決して作ることのできない作品であるのも事実でしょう。

    「アンチミステリーVSアンチファンタジー」の行く先 - 『うみねこのなく頃に』の捉え方について - 魔王14歳の幸福な電波
  • 「メモリ」と「メモリー」の表記を統一したくない - 文章表現の難儀なところについて - 魔王14歳の幸福な電波

    「メモリ」と「メモリー」はともにmemoryのカタカナ読みで、辞書的には表記揺れという以上の差異はありません。でも二つの表記を見比べて、全くなんの違いも感じないという人は少ないでしょう。 「メモリ」はコンピュータの分野とかでよく見られる表記で、これを見ていきなり「思い出」という意味を連想する人はあまりいないと思います。逆に「メモリー」という言い方にはやや情感的なイメージがあるはずです。両者を使い分けたいときというのがあって、「メモリーカード」は別に「メモリカード」でもいいんですけど、ラブソングの歌詞とかだと「恋のメモリ」よりはやっぱり「恋のメモリー」と書きたいものです。 年代とか文化層で認識の差はあるでしょうけど、こういう言葉のニュアンスの差、というものは歴然と存在します。そして、ある種の文章表現は、こういう表記揺れすら武器とします。 文章作法的な話で、ひとつの文書の中での表記は統一しなけ

    「メモリ」と「メモリー」の表記を統一したくない - 文章表現の難儀なところについて - 魔王14歳の幸福な電波
  • 毎日無意識にやってたことが急にできなくなる瞬間の恐怖を体験しましたの話 - 魔王14歳の幸福な電波

    いつも通りPCつけようとスイッチ押したんですけどランプが点かないわ駆動音聞こえないわですごい恐怖に襲われました! 焦って何度も電源ボタンを押すんですけれど、当にウンともスンとも言いません。コンセント抜けちゃったのかと思って机の周りをうろうろ確認しましたけど何の異常もありませんし、この春ついに買ったねんがんのデスクトップが早くもゾンビ!? と泣きそうな顔になって電源スイッチを連打するんですけれど全く変化なし。途方に暮れて、XBOX買った途端にPC壊れるなんてこれはお前はラストレムナントだけやっておればよいという河津神の思し召しなのかなー……と間違った方向に救いを求めはじめたあたりでなんとなくスイッチを長押ししてみたら普通に電源入りました。全くいつも通りでなんの問題もありません。当にありがとうございました。

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    ak9
    ak9 2008/12/06
  • 第一回フリーシェアワールド超短編コンペ開催します - 魔王14歳の幸福な電波

    FSW超短編コンペ 地味ーにやってみようと思います。人の集まるめどはまったく立ってませんが、一人でも二人でも参加してもらえれば嬉しいです。 フリーシェアワールド(FSW)作品を募集します。 要は誰か他人のフリーシェアワールド作品に絡んでればいいです 別に絡んでなくてもいいですや。 会場ははてなハイクの「フリーシェアワールド」タグ。いくつかのフリーシェアワールド作品はここにあります。 500文字までの小説作品。 なぜかイラストでの参加も受け付けます。その場合は1枚絵でお願いします。 評価ははてなスターで行います。適当です。重複と人票は数えませんたぶん。 一人何作投稿してもいいです。 締切は11/6、のつもり(あまりにも期間短いので伸ばすかも) 優秀作品→これと戦います 参加者が私一人だった場合→泣く フリーシェアワールド(FSW)とは シェアワールドの無制限拡張版です。 不特定多数のみんな

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    ak9
    ak9 2008/11/02
  • 私の『うみねこのなく頃に』との戦い方、および第1話から××説に辿り着いた道筋 - 魔王14歳の幸福な電波

    『ひぐらしのなく頃に』の謎解きとしてのある一面は、多くの人にとって期待はずれという形に終わったと思います。どういうことかと言うと、まあ色々あるんですけど、現実的にはとても説明できそうにない、でもきっと現実的な解答を与えてくれると期待していた、読者が期待するよう仕向けるような形で描かれていた大きな謎が、結局ただの非現実的な話に過ぎなかったというものです。 ひぐらしは作品構造的にもミステリーとしてすらも賞賛したいところが沢山あるんですが、とりあえず上述のオチに関しては期待はずれだった、肩すかしだったと感じずにはいられませんでした。そしてひぐらしの完結から一年後、『うみねこのなく頃に』の第一話が公開されます。「推理は可能か、不可能か」という宣伝文句は挑発的でしたが、その実質はひぐらしの失敗からの反省とそれに対する罪滅ぼし、名誉挽回のための雪辱戦であるといった印象を受けました。 その証拠に、ひぐら

    私の『うみねこのなく頃に』との戦い方、および第1話から××説に辿り着いた道筋 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 奈須きのこvs竜騎士07、人間関係の「断絶」の正反対な描き方 - 魔王14歳の幸福な電波

    空の境界読んだ感想として。Fateとか月姫はよく知りません。 『ひぐらしのなく頃に』と『空の境界』は両作とも人と人との「断絶」を描いているんですけれど、よく見てみるとその断絶の描き方が正反対であることがわかります。あくまで傾向、の話ではありますけれど、その違いを大雑把に箇条書きすると次のような感じになります。 『空の境界』 会話は抽象的で曖昧だが容易に通じ、お互いの言わんとすることはすぐ理解できる 思想のレベルで互いの価値観は相容れず、両者は対立する他ない 『ひぐらしのなく頃に』 会話はなかなか通じず、すれ違いと誤解が重なってなかなかお互いを理解できない 一度相手の心を理解すれば、質的に相容れないところはないことが分かり仲良くできる 空の境界はある種の思想闘争が描かれた作品です。対立する者同士が交わす言葉は抽象的で、日常生活では使われない特殊な「文脈」に沿っています。でもこのやり取りに

    奈須きのこvs竜騎士07、人間関係の「断絶」の正反対な描き方 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 萌え理論同人誌の対談企画に参加しますー - 魔王14歳の幸福な電波

    同人誌制作日記(12) - 萌え理論ブログ というわけで天野さんの同人誌に対談という形で参加させてもらいます! ついに私がごに載るですよ! わぁい! 凄い! フリーゲームとしてのアンディー・メンテ、ネット上CGM活動としてのゆらぎの神話、同人ゲームとしてのうみねこのお話などをします。全体としては、メディアごとの特徴が創作物にどんな独自性を与えるかみたいなところに注目します。 私は評論という文化のことは難しくてよく分かってませんけど、天野さんの論じる言葉はすんなり頭に入ってきます。それは天野さんが作品の裏にある社会や思想について言及するだけでなく、作品自体の具体的な表現方法や演出効果といった職人的な視座でものを語ってくれるからなのかもしれません。今回の対談でも、その辺のお話に触れられると思います。

    萌え理論同人誌の対談企画に参加しますー - 魔王14歳の幸福な電波
    ak9
    ak9 2008/09/13
    この二人が!?ってカンジでグッときた
  • 『うみねこのなく頃に』ネタバレ考察 - シュレディンガーの猫説 - 魔王14歳の幸福な電波

    こうだったら面白いなあという思いつき。 「殺人は人間とトリックによって行われた」という真相と「殺人は魔女の魔法によって行われた」という真相が未決定のまま同時に存在し、魔女の勝敗が決することで事件の真相もどちらかに定まるとする考え方です。 「信じなければ魔法は完成しない」という文句を言葉通り受け取ってみましょう。魔法の完成条件は魔法を信じること。信じなければ魔法は存在しなかったことになります。 金蔵のお膳立ての下、殺人動機を胸に秘めた18人が六軒島に集められ、連続殺人が起こります。プレイヤーは犯人が誰であるかを知りません。人がやったとも、魔女がやったとも決定できない状態です。 人間ルート 登場人物の推理によって殺害方法が暴かれ、人間が犯人であることが明らかに示されれば魔女幻想は消え去ります。殺人事件は人が起こしたという過去がこの時点で「決定」され、魔女なんて始めからいなかったことになります。

    『うみねこのなく頃に』ネタバレ考察 - シュレディンガーの猫説 - 魔王14歳の幸福な電波
    ak9
    ak9 2008/08/25
    ネタバレ注意!
  • ひぐらしを凌駕するこの「凄さ」 - 『うみねこのなく頃に episode3 Banquet of the golden witch』 - 魔王14歳の幸福な電波

    \(。 ∀゚)/\(゚∀。)/\(。∀゜)/\(゚∀。)/\(。∀ ゜)/ \(。 ∀゚)/\(゚∀。)/\(。∀゜)/\(゚∀。)/\(。∀ ゜)/ \(。 ∀゚)/\(゚∀。)/\(。∀゜)/\(゚∀。)/\(。∀ ゜)/ \(。 ∀゚)/\(゚∀。)/\(。∀゜)/\(゚∀。)/\(。∀ ゜)/ ドッカン! ドッカン! ドッカンドッカン!!!! もうドッカンドッカンです! 想像力が及びません。なんですか、これ? 私は何を見てるんですか? 作劇のダイナミズム ストーリーテリング。その凄まじさに、当に唖然とします。第2話の時点でモニタの前で声を上げちゃうくらい凄かったんですけれど、でもその時はここまでだろうという感覚もありました。第2話では"外枠の提示"がされたのであり、これからお話はこの枠の中で進んでいくんだろうと。そういう理解の仕方をしていたのです。 それなのにこの第3話は、その枠

    ひぐらしを凌駕するこの「凄さ」 - 『うみねこのなく頃に episode3 Banquet of the golden witch』 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 『うみねこのなく頃に episode2 Turn of the golden witch』 - 魔王14歳の幸福な電波

    え、ええとですね。前話のepisode1は、シリーズ一作目としては落ち着いた、奇を衒わない堅実な作品でした。その分、二作目である今回は色々仕掛けてくるだろうなーと予想していたのです。実際、「今回は無茶苦茶だった」という前評判も聞いていたので、魔法でもハニワでもどんと来い、という気構えで挑んではいたんですけれどー。 \(。 ∀゚)/\(゚∀。)/\(。∀゜)/\(゚∀。)/\(。∀ ゜)/ ごめんなさい。私は竜騎士さんのアジっぷりを舐めていました。ぐうの音も出ませんというか、「この方向の無茶振りはもうこれ以上はやらないだろう」という最後の心の防波堤を連続四回くらい破られました。ひ、ひー。 言ってみれば、ひぐらし「鬼隠し編」の衝撃と、「祟殺し編」の超展開と、「皆殺し編」のちゃぶ台返しとがいっぺんにきた感じ。「そこまでやるか」という基準では、この時点で既に『ひぐらしのなく頃に』を超えるものを感じ

    『うみねこのなく頃に episode2 Turn of the golden witch』 - 魔王14歳の幸福な電波
    ak9
    ak9 2008/03/06
  • 斧少女の一連の騒動でいちばん赦せないこと - 魔王14歳の幸福な電波

    あんまりな仕打ちに頭を抱える反面、ただ大声で不満を表明しても何も変わらない、根の深い問題なんだろうなあとも思います。いま私が視聴しているたったひとつのアニメは『ひぐらしのなく頃に解』だけですけれど、この番組の放送中止を聞いたときも、落胆こそ感じつつも怒りは湧いてきませんでした。 ただ、それでもこの騒動に関連した出来事の中で強い怒りを感じたことがあります。 その画像を見つけたのは匿名掲示板のまとめサイトでした。それはおそらくワイドショーか何かで放送されたパネルボードだったのでしょう。そこには、明らかに真面目に調べていないと分かる露骨な誤解に基づいて『ひぐらしのなく頃に』の真相の一部や物語の展開が明記され、斧少女の事件との類似点が指摘されていました。 これだけは、どうにも我慢ができませんでした。それは物語の真相や展開をネタばらしし、後々この作品を鑑賞するかもしれない人の楽しみの一部を確実にスポ

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  • 本日一信 - 魔王14歳の幸福な電波

    \(^o^)/ Nice boat.

    本日一信 - 魔王14歳の幸福な電波
    ak9
    ak9 2007/09/20
    Nice boat.
  • おかげさまで、つまらない作品を読んだことがありません - 魔王14歳の幸福な電波

    「つまらない理由」をいくら列挙しても「面白い」という評価は否定できないに関連して言い足りなかったこととかを。 数少ない私のじまんというかささやかな矜持というか。少なくとも商業作品として出回っている漫画小説*1について、「読むんじゃなかった」と後悔したことは一度もありません。 もともと選びにあまり冒険するタイプではないのであまり変なのは避けてこれたというのもありますし、を一冊読んで「つまらなかった」という否定的感想しか抱けない、その程度の読みしかできないのはとても恥ずかしいことだという自戒*2もあります。 もちろん、「面白さの分からない作品」に出会うことはよくあります。サリンジャーさんのごの楽しみ方がよく分からなかったときはけっこう悩みましたし、音楽・絵画など「物語」以外のジャンルになるとさらに「分かる範囲」が狭くなります私の場合。 でも、そういうものに触れたとき「読む価値のないつま

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    ak9
    ak9 2007/09/14
  • 『うみねこのなく頃に』のミステリー・リベンジっぷり - 魔王14歳の幸福な電波

    紹介ページに掲げられた謳い文句、「推理は可能か、不可能か」という文面を見たときは、正直「無茶しやがって……」と思いました。明らかに「ひぐらし」での失敗を意識してのこの惹句ですけど、ひぐらしで「推理小説」的フォーマットに対する詰めの甘さを露呈した竜騎士さんの言葉としてはあまりにも挑発的かつ大言壮語に思えたからです。 作品は、ジャンル的には連続殺人ミステリーになるかもしれません。しかし、だからといって推理が可能であることを保証するものではありません。 この宣言が、ミステリーからの単純な撤退を意味する言葉であるはずはありません。口先では「推理による真相の看破は不可能だ」と脅しつつも、実際は「推理してみろ、推理してみろ」としつこく煽っているからです。「推理小説」をことさら意識し、その愛好者の気を引こうとする挑戦的な言い回しをしている以上、そこには今度こそ「推理小説」愛好者でも満足できる作品を作ろ

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  • 『うみねこのなく頃に episode1 Legend of the golden witch』 - 魔王14歳の幸福な電波

    「ひぐらしのなく頃に」で素人の分際でろくに知りもしないミステリーの世界に殴り込み、案の定返り討ちでコテンパンに叩きのめされてどうせもう駄目なのですよあうあうあうあうwwwwwwwの竜騎士07さん、新作を引っさげてのリベンジです。 ああ、竜騎士さんは今回も気なんだなあと痛感しました。『ひぐらしのなく頃に』の第一話「鬼隠し編」と比べると、「推理」というテーマに対するケタ違いに入念な下準備と慎重さが感じられます。これはヒット作の余力で生まれた作品なんかではありません。崖っぷちだった「ひぐらし」の頃の意気込みに決して劣らない、竜騎士07さんの「今の気」をありたけ注ぎ込んだ作品なのだと思います。 何かにつけて「ひぐらし」と比較されることは避けられないでしょうし、そうすることで見えてくる問題もあると思うので、「ひぐらし」との差異についての言及が多くなるのはご勘弁ください。「ひぐらし」からの変化につ

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  • ミステリーの話をしてると「推理」という言葉の意味がブレがちになる話 - 『うみねこのなく頃に』の準備として - 魔王14歳の幸福な電波

    ミステリーの話をしていると、ときどき「この事件は推理可能か?」みたいな話題が上ることがあります。でも「推理可能か?」という疑問は考えてみればちょっと奇妙です。 "推理"なんて簡単な単語の意味をいちいち確認するのも間抜けに思えますけれど、念のため辞書をひいてみます。 すでにわかっていることをもとに、まだわからないことがらをおしはかること。 三省堂現代新国語辞典 はい、これだけです。単純ですね。こんな簡単な言葉に意味のブレも何もないように思えるんですけど、実はこれが結構あるんです。ことミステリーというジャンルにおいては特に。 「この事件は推理可能か?」という文面について考えます。上述したとおり、「推理」とは既に判明している要素を手掛かりとして、まだ分かっていない要素を「推測」することです。さて、これは可能でしょうか、不可能でしょうか。「そんなのものは場合による、具体的な個々の事件について可か不

    ミステリーの話をしてると「推理」という言葉の意味がブレがちになる話 - 『うみねこのなく頃に』の準備として - 魔王14歳の幸福な電波
  • 魔王14歳の幸福な電波 - 「つまらない理由」をいくら列挙しても「面白い」という評価は否定できない

    「この作品にはこんなに厳然とした"つまらない理由"があるのです。だからこの作品はつまらない。そうでしょう?」といった種の物言いは一見もっともらしく聞こえます。 でも「作品の面白さ」とは「面白さ」と「つまらなさ」の単純な引き算で決まるような性質のものでないことを私たちは知っています*1。なにしろここは、「つまらないけど面白い」といった状態が平気で存在する世界なのです。 「作品がつまらない理由」を列挙することで「その作品に対する面白いという評価」に対抗しようというのなら、それはあまりにも分の悪い勝負です。なにしろ、彼らは厳然とした事実として今も確かにその作品を「面白い」と感じているいるのですから。「その面白さは作り手に踊らされた結果生じた偽物の感覚だ」とか「その作品の面白さは批評的に誤りだ」といった主張の、なんと空しいことでしょう。 その作品が人々に好意的に受け取られることが我慢ならないなら、

    魔王14歳の幸福な電波 - 「つまらない理由」をいくら列挙しても「面白い」という評価は否定できない
    ak9
    ak9 2007/08/12
  • 公共のインフラで主観を表明するのは迷惑 - 魔王14歳の幸福な電波

    tukinohaの絶対ブログ領域 アニメや映画を見て「面白かった」や「つまらなかった」などの主観を記事にする価値ってあるのだろうか?みたいなことを最近は考えています。 不特定多数の人が見る場所で、公共のインフラを使って主観を表明するのってすごく迷惑な行為ではないだろうか、とか tukinohaさんがどういう思考の流れでそういう結論に至ったのかというところに興味が。 まあ当に「○○というアニメを見た。面白かった」で終わってる記事なら、情報としての価値は低いです。(この人がそう感じたなら、自分にとっても……といった判断の材料にはなるので、無価値とは言えないでしょうけど。むしろ、こういった他人の主観を作品を選ぶ際の最大の判断材料としている人が世の中には大多数な気がします) けれど、「この作品のこういうところに自分はこういう印象を持った、それはおそらくこれこれこういう理由によるものなのだろう」と

    公共のインフラで主観を表明するのは迷惑 - 魔王14歳の幸福な電波
    ak9
    ak9 2007/03/21