新会員候補の任命拒否問題をきっかけに、自民党は日本学術会議のあり方を検討するプロジェクトチーム(PT)を設置し、年間約10億円の国費を支出する妥当性や組織形態の検証を進めている。年内をめどに政府に出す提言はどのようになるのか。そもそも、なぜ学術会議を問題視するのか。党内の議論を主導している下村博文政調会長に、理由と今後の見通しを聞いた。【科学環境部 阿部周一】 任命拒否理由 首相は丁寧に説明を ――学術会議のあり方に問題があると指摘されているが、どのような点が問題だと? まず任命問題については、菅義偉首相と政府がなぜ6人を任命しなかったのか丁寧に説明していただきたいと思う。このことについては全く問題と考えていない。なぜかといえば、日本学術会議の会員は特別職の公務員で、行政組織の長である総理が任命権を持っている。会議が推薦した人の中から任命するが、推薦者全員を任命しなくてはいけないのなら、任
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