開幕から首位を守り続け、独走でのJ1復帰。先制点となる今季21点目を挙げた広島の主将、佐藤寿は「みんなで一緒に戦って、ここまで来ることができました」とスタンドに報告した。昨年12月8日、多くの選手とサポーターが涙を流した「ビッグアーチ」は、歓喜の舞台に変わった。 J1から陥落したことで辞任を示唆したペドロビッチ監督だが、本谷球団社長は「選手からの信頼が厚い」と続投を指示した。駒野(現磐田)、ウェズレイ(現大分)こそチームを離れたが、残留を決めた佐藤寿、柏木ら主力に、成長した若手が融合した。 J2降格が決まった後、佐藤寿は「この悔しさを味わったメンバーでJ1に戻りたい」と言った。この日の先発のうちGKを除く10人は昨季もチームの中心選手。J2の舞台で格の違いを見せ続け、一度も連敗することなく35試合目で約束を果たした。 「J1でも戦えるチーム。若い選手が多く、まだ成長できる」。佐藤寿は来季を