隠岐島コミューン伝説 作者: 松本健一出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1994/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る 慶応から明治への「変わり目」、明治元年の年に、隠岐の地ではわずか81日間ながら、藩にも国にも支配されない、島民による自治が行われていた。本書は、知られざるその歴史に光を当てることで、日本の近代を逆照射する一冊。 ひとつのキッカケは、異国船に対応し、海防を強化するために導入された「農兵制度」であった。出費を抑えつつ沿岸防衛を補強するために、農民に武器を与え、訓練を施して即席の兵士とするという制度である。このとき、隠岐の島後だけで480人の農兵が選ばれ、松江藩の下で訓練が施されることとなった。ところがその後、実際に外国と通商がはじまり、戦争の危険はなさそうだとわかってくると、藩は「武芸差留」を布告。一転して武装解除を命じたのだ。 おさまらないの