庵野秀明の映像活動を総括 第27回東京国際映画祭(2014年10月23日より)で「庵野秀明の世界」が特集される。1978年、アマチュア時代の自主制作作品から興行収入50億円を突破した2012年の劇場映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』まで上映。さらにはPVやCM、オープニングアニメ、パイロットフィルム、実写映画用劇中アニメ、美術館用アニメなど、多彩な映像活動を含め、トークショー交えて36年分の活動をここに総括する画期的な上映イベントだ。 長大な時間とともに、庵野秀明監督の中で変化し成長していったもの、逆にいかなる時流の中でも揺らぎがなく変わりえないもの――凝縮された上映期間の中で、そんなコントラストが浮き彫りになるにちがいない。 待望の企画に際し、庵野秀明の「人と作品」を知るうえでのガイドとなる切り口を、ここに提示してみよう。 映像感度の高さと視点 上映は「アマチュア」「アニメーター」「監