2月24日に始まり、現在も続くウクライナ紛争の凄惨には、もはや言葉を失う。日夜、民放のニュースにはモザイクに包まれた市民や兵士の遺体の画像が流れ、SNS上では信じられないような蛮行が日夜報道されている。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によれば、死亡した民間人の数は3日時点で少なくとも1417人に上り、うち少なくとも121人が子どもだった。(参考:CNN) いま、まさにこの記事を書いている筆者には、ロシア、ウクライナ双方に友人がいる。大学時代の友人もいるが、多くはゲームコミュニティ関係の人間だ。だからこそ、日本人である私にさえ、彼らそれぞれの心境や価値観がいかに複雑か想像もできず、特定の立場からこの紛争について論ずることができない。 また日本国内でSNSの発信を読んでいても、ロシア、ウクライナ双方の発信があまりに切実が故に、その訴えが日本人の心に届ききれず、安易なミームや偏向的なデマに