「ハァっ……ハァっ……」 機関銃を抱えた兵士達が戦場を駆け回る。荒野のほとんど至る所で砲弾の音が鳴り、土埃が舞っている。 1人の兵士は、物陰に隠れながら息を荒くしていた。 「くそっ……俺もここまでか……!!」 男の隣には、先ほどまで親友だった兵士が横たわっている。男は親友から水筒を奪いゴクゴクと飲み干す。 「第一、そもそも戦力が違うんだ。向こうが最新鋭の兵器を使っているのに、こっちには旧時代のガラクタばかりだ。これで勝てるわけがない」 男は水筒を投げ捨てると、隊長からくすねておいた煙草を取り出した。どうにか火を付けて一服する。しかし、咳き込んでしまいほとんど吸うことができない。やがて、男は煙草も捨て、機関銃を握りしめる。 「メアリー……レイチェル……愛してるぞ……」 男は力の限り引き金を引いて、荒野へと飛び出した。男の弾丸により敵の兵士達が次々と倒されていく。しかし、後一歩というところで男