ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (17)

  • 第三の新人が日本の実存主義だった: 極東ブログ

    第二次世界大戦とはなんだかったか。一概には言えないが、大きく見れば世界思想の水準における社会主義終焉の明確な始まりだった。 この社会主義には二系統ある。一つはソ連型の社会主義、つまりアジア型ナショナリズムにルサンチマンが結合した独裁主義である。これが純化されてアジアにも影響した。 もう一つは、近代福祉型ナショナリズムにルサンチマンが結合した独裁主義、つまり国家社会主義(ナチズム)である。これは第二世界大戦においてほぼ終焉への道筋が敷かれたかに見えた。 欧米の実存主義は、こうした第二次世界大戦後の、社会主義に対する対抗や反抗のあり方として現れた。実存主義は、社会の義よりも個人の自由が義となる世界思想として重視されたのである。 顧みると、そもそも19世紀以降社会主義が台頭したのは、近代人=市民の終わりを止揚的に継承したものである。市民は社会に統合されることで、生と世界が実現するかのような情念を

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    akita_kia 2014/04/23
    “第三の新人は、日本的実存主義を経由して、ようやく近代日本人を越えた地点の、日本人知性を形成した。/顧みると、その内実において欧米の実存主義の文学と時代性においても重なってくる”
  • 実存主義かあ: 極東ブログ

    実存主義かあとぼんやり思った。cakesに寄稿している書評としてフランクルの「夜と霧」について書く際、旧訳・新訳を読み比べているうちに、英訳はどうなのかと2006年版の英訳書を読み、ついでに英訳書の版の変化を見ていって、そう思ったのである。 「夜と霧」の英訳書だが、基部分は日の新訳と同じドイツ語の1977年版を使っているのだが、合されている関連の論文やけっこう重要な序文や解説文について版によって変遷があり、ついついいろいろ調べてみると興味深かった。 なお、「夜と霧」の書評はcakes編集の目も入ってない段階なので、公開日などは不明。cakesでの書評連載については、たぶんこの26日に「 銃・病原菌・鉄」が公開され、それから結果としてかなりリキを入れることになった「めぞん一刻」論が三回分割で掲載される予定のようだ。 cakesの書評には含めなかったが、「夜と霧」の最初の英訳書のタイトル

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    akita_kia 2014/04/23
    “奇妙なことに、冷戦体制が崩壊したとき、実存も消えたのだった。”
  • 「自然」という言葉を愚考する: 極東ブログ

    世の中は連休である。私も泳ぎ終えた午後のけだるさに新緑の木陰でぼうっとしながら「自然」という言葉を考え、そして奇妙に考え込んでしまった。というわけで、その愚考をネタに。 「自然」という字面の言葉は恐らく仏教用語として日語に定着したのだろう。親鸞の教えにも自然法爾(じねんほうに)があり「じねん」と呉音で読ませる。してみると平安時代には定着していたのかと字引を見ると、源氏物語の用例もあるが、「自然にそのけはひこよなかるべし」のように副詞で用いるらしい、というところでうかつにも今頃気がついたのだが、自然法爾とは自然に法爾ということかもしれず、「自然(じねん)」自体が平安初期までに客体的な概念であったかはわからない。 が、後期の親鸞にとっては、阿弥陀は自然(じねん)を知らしむる料なりというように、阿弥陀と自然は同義であるか、むしろその思想においては自然が体であり、阿弥陀はその表象でしかなかった

    akita_kia
    akita_kia 2014/04/23
    “ラテン語は事実上ギリシア語をベースにした古代の人造語なので、naturaの語感はそのままφυσις (ピュシス)の訳語であったことだろう。”
  • ハイデガー「技術論」から考える新しいゲシュテル: 極東ブログ

    この間というかこの数年ハイデガー「技術論」のゲシュテル(Ge-stell)の視点から情報技術や超国家性について折に触れて考えているのだが、うまくまとまらない。そんなことを書くのはつらいし、およそ読みに耐えるものでもなかろうと思っていたのだが、なんとなく年越し前に少し書いておきたくなった。 ハイデガーの「技術論」は一九六三年に発表されたもので、その後七〇年代から八〇年代、九〇年代と、いわゆるテクノロジー来の人間という枠組みで問われてきたように思う。子細に見るなら、七〇年代はサルトル流実存主義の系譜、八〇年代にはニューアカ的な例えばデリダの背景的な後期ハイデガー論とも関係しているだろう。九〇年代には浅薄にジャーナリスティックなハイデガー論も起きたが、今となっては収束したかに見える。現在、ハイデガー「技術論」がどのように問われているのか、もはや時代に問われることはないのか、よくわからない。自

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    akita_kia 2014/04/22
    “私は、ゲシュテルそれ自体が存在のダイナミックな開示性であり、そのなかに人間と自然が仕組まれていると解釈したい。”
  • [書評]反哲学入門 (木田元): 極東ブログ

    率直に言うと暇つぶしくらいの気持ちで木田元「反哲学入門」(参照)を買った。というのも、たぶんまたいつもの木田先生の著書と同じ内容なんじゃないかなと高をくくっていた。が、比較的新刊書っぽいし、見開いたところにちょっと気になる話(subjectという言葉の歴史の解説)があったのと、前書きを見るとまたぞろ口述筆記らしいが木田先生だからいいかと思った。夜、眠くなるかもなと読み始めたが、やばいやばすぎる。すごい面白い。二時間くらいで読めるが、もったいなくて読書速度が遅くなる四時間くらいかかる。すると徹夜になると思ってとりあえず閉じた。 書の内容は木田ファンなら特に目新しいことはないと言ってもいい。講談社学術文庫「反哲学史」(参照)と同じと言っていいかもしれない。その意味で結局書も「反哲学」とメルロー=ポンティ風なタイトルになっているが、要するに後期ハイデガー論である。なので当然、ハイデガーや「

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    akita_kia 2014/04/22
    “デカルトの「理性」とわたしたち日本人の考えている「理性」の違いを意識している日本の哲学研究者はほとんどいないのではないでしょうか。”
  • 読みが難しかったウクライナ争乱: 極東ブログ

    ウクライナ争乱については読みが難しくなかなか書けなかった。まあ、私などが書いても毎度ながらいやなコメントを貰うくらいがオチだが、実のところ、2月20日以降、私の読みは外していた。そのあたりから少し書いてみたい。 外したなあと思ったのは、21日時点の暫定的な和解でとりあえず政権崩壊は避けられるだろうと見ていたからだ。 少し振り返る。21日AFP「ウクライナ政府、反政権側と「暫定的な和解」と発表」(参照)より。 【2月21日 AFP】ウクライナの首都キエフ(Kiev)で起きた反政権デモと機動隊の激しい衝突により多数の死者が出た前日から一夜明けた21日、同国のビクトル・ヤヌコビッチ(Viktor Yanukovych)大統領は3か月に及んでいる反政権派との対立を終結させるために、両者間で暫定的な和解が成立したと発表した。 欧州連合(EU)が確認したところによると、ヤヌコビッチ大統領と野党の指導者

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    akita_kia 2014/03/02
    “ネット通じて組織/親露でも親欧でもない/極右連合「右派セクター」が第三勢力に/手の施しようのないアノミー”
  • 迫る都知事選についての雑感: 極東ブログ

    都知事選についてブログで何か書くことに、いやな感じがしていた。理由は、この手の話題をブログに意見を書くと、揶揄や罵倒、さらには表裏の嫌がらせがどっと増えるからだ。私は、石原慎太郎という政治家を支持したことなどはこれっぽっちもないが、彼へのバッシングが不当に思えたときは、ここは不当ですよという指摘はブログをしてきた。すると、私は石原支持ということにされた。日の精神風土からしてそうなることはわかってはいたし、そうなる日の精神風土のみたいなのが大嫌いだから自分の思うところを書いてきた。まあしかし、それでよかったのかというと自分が受けた不利益のほうがはるかに大きかった。 基、政策にあまり関係がない選挙マター、しかも、右派・左派だけが問われるような選挙マターの構図に結局に落ちるような状況では、何を言っても意味がない。なので、私は今回の都知事選、およびそこに至る経緯はそんなものだろうと見ていたの

    迫る都知事選についての雑感: 極東ブログ
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    akita_kia 2014/01/21
  • 2013年、参院戦、雑感: 極東ブログ

    事前に今回の選挙の予想をブログに書いてなかったという点では後出しジャンケン風になってしまうが、大きく予想外な結果というのはなかった。ブロガーでもあり実際のところ熱心な部類のツイッター利用者でもある私は、ネットからも今回の「ネット解禁選挙」を見ていたが、選挙結果とネット活動についても想定外のことはなかったように思う。 ネットから覗いた選挙の風景では、山太郎氏やワタミこと渡辺美樹氏が話題だった。が、私には彼らの主張とその国会議員としてのステータスが今後の国政に大きな影響力を与えるとは思えなかった。それでも話題は話題であり、ネットの話題らしく消化されていくのを面白ろおかしく傍観していた。 話が今回の選挙の重点からは逸れるが、ネットで話題の山太郎氏の主張と支持は、ネットと現実をまたがり、興味深い現象でもあったとは思う。彼の主張は基3つあり、(1)反原発、(2)反TPP、(3)ブラック企業の規

    akita_kia
    akita_kia 2013/07/23
    “NHKの結果表示がわかりやすかった。ちょっと見にはわけのわからない図だが、20秒も見入っているといろいろ納得する”
  • キプロス金融危機の論点: 極東ブログ

    キプロスの財政危機は困った問題だなと思って見ていたが、予想もしていない速度で問題化した。あらためて世界の金融問題というのは難しいものだと思った。簡単に自分なりの整理をしておこう。 その前に目先の問題である取り付け騒ぎに関連する預金の課税についての最近の状況だが、キプロス議会で否決になりそうだ。ロイター「キプロス議会、銀行課税案を否決の見通し」(参照)より。 [ニコシア 19日 ロイター] キプロスの議会は19日の採決で、預金への課税案を否決する可能性が高い。課税案が議会を通過しなければ、同国はデフォルト(債務不履行)と銀行セクターの崩壊へ近づく可能性がある。 キプロス議会は1600GMT(日時間20日午前1時)に開会する予定だが、どの政党も過半数を確保していない議会で、課税案が可決される可能性は低い。 どのような帰結になるとしても、キプロスは小国なので、規模で見るかぎりは、世界全体に対し

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    akita_kia 2013/03/20
    “今回の事態は取り付け騒ぎに目が向くが、銀行債権者への負担追求がキプロス政府にはできなかったということでもある。”
  • クルーグマンのアベノミックス評: 極東ブログ

    ニューヨークタイムズに掲載されている、「アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン銀行賞」受賞者でもある、経済学者クルーグマンによる、素朴なアベノミックス評があり、現状の日の論壇にとっても、なかなか含蓄があると思われるで、全文訳はあまり好ましいことではないけど、ちょっと試訳してみた。意訳なので、検証用に原文も添えておいた。ご参考までに。 ※  ※  ※  ※ Is Japan the Country of the Future Again?(参照) 日はまたも「未来の国」なのか? In the broad sense, surely not, if only because of demography: the Japanese combine a low birth rate with a deep cultural aversion to immigration, so the

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    akita_kia 2013/01/14
    要約「近年の先進諸国はいい人達による旧守主義の財政引き締め政策で流動性の罠に嵌っていたが、日本の国家主義者の安倍が始めた財政と金融の刺激策はその意図はともかく経済的には成功している」
  • [書評]円高の正体(安達誠司): 極東ブログ

    はなぜ円高なのか。ずっと円高基調が続いているので疑問に思わなかったり、欧米での金融危機との関連で考える人もいるだろう。だが、円高のもっとも基的な要因は何か、またそれがどういう意味を持つのかと考えるなら、書「円高の正体」(参照)の解説がわかりやすい。 なにより重要なことは、日の円高という現象がデフレの別相であることも明らかにしている点だ。その意味では書の書名は「デフレの正体」と言ってもよいだろう。その書名をもって広く読まれた別の書籍の主張(人口減少によるとする主張)が間違っていることも示されている。 書は円高の仕組みを解説するだけに留まらず、日にとって「良い円高」なるものが存在しないということを詳しく説明した後、円高の別相であるデフレの解消のための金融緩和政策に日銀行が強く志向することも求めている。 その点では、書はいわゆるリフレ派と呼ばれる立場の主張を、新書の形式で手短

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    akita_kia 2013/01/07
    “修正ソロスチャート:銀行が資金として投資に回さない部分として法定準備金を想定し、そこをマネタリーベースから差し引くことで為替変動と整合するようになったとしている”
  • 第二次安倍内閣雑感: 極東ブログ

    第二次安倍内閣が誕生。率直な印象を言えば、これは事実上の麻生クーデターだったなということ。その割にはぬるい構成にも見える。考えてみると、麻生クーデターを最終のところで読み切ったのは谷垣さんだったかもしれない。 別の言い方をすれば、この内閣の最大の敵は自民党内部だし、加えて、政治家経験の少ない新勢力所帯だろう。自民党は古くさい政党というより、民主党と似たような党になっている。壊れるときはちょっとした不和から、がっちょんといくかもしれない。 第二次安倍内閣の当面の課題は金融政策である。その焦点について率直に言えば、来年4月8日に任期満了になる白川方明総裁の後任人事ということになる。誰か。 元財務次官の大和総研・武藤敏郎理事長になれば、この内閣の行方はもう見切ったということになる。財務省主導型のなんちゃってリフレである。それでも民主党政権時代よりはマシかもしれないし、現実的に見ればそのあたりでし

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    akita_kia 2012/12/28
    「事実上の麻生クーデター/武藤敏郎になれば、この内閣の行方はもう見切ったということになる。財務省主導型のなんちゃってリフレ/財政政策:バラマキというのはこの政権の成り立ち上、避けられない」
  • 2012年末衆議院選挙雑感: 極東ブログ

    総選挙が終わった。自民党の圧勝だった。まあ、前回の民主党圧勝も見たし、その反省から小選挙区制というもの仕組みも考えていたので、今回は自民党が圧勝はするだろう。ツイッターでも昨日の朝にちょっと呟いたように、自民党の絶対安定多数になるかが焦点かなと見ていた。 民主党がもう少し小選挙区で奮闘するのかとも思ったが、蓋を開けてみると、どぶ板が理解できない人が多かったという印象があった。落選したみなさん、それなりにわかってもいたのだろうが、例えば、菅直人元首相にしても、どぶ板に入ったのは遅すぎた。どぶ板に入れなかった藤村官房長官の落選は可哀想に思った。 どぶ板を理解していたはずの小沢一郎さんのグループはどぶ板の布陣が遅すぎたし、資金も足りなかった。反原発・反消費税の看板でなんとか戦えると思うほど、あの人は甘い人ではなかったら、子分の身の振りかたというか、就職斡旋みたいな気分だったのではないか。 私は長

    akita_kia
    akita_kia 2012/12/17
    “金融政策面では、日銀勢力の抵抗がかなりきついだろう。いわゆる反自民勢力もバッシングの支援に使うと予想されるので、特にマスメディアではろくでもない騒ぎになるだろう。”
  • TPP?反対ですよ。総選挙のときマニフェストで国民に問えばいいじゃないですか?: 極東ブログ

    TPP(the Trans-Pacific Partnership: 環太平洋戦略的経済連携協定)がにわかに、郵政民営化時のようなバカ騒ぎと化してきた。「貿易はゼロサムのゲームだから米国が勝利者なら日は敗者だ」みたいな、それって中学生でもわかる間違いじゃないかと思うような意見をまともな大人が言ったりする光景は奇っ怪でもある。 まあ、少し頭を冷やすためにも、政府は拙速な対応を取らないほうがいい。そもそも民主党政権は、FTA(Free Trade Agreement: 自由貿易協定)についてもマニフェストが固まっていなかったのだから、次回の総選挙のとき各党がマニフェストで国民に問えばいいんじゃないですか? 私の意見はそういうことで、TPP反対ですよ。よろしく。 TPPは、しかしながら、そもそも大騒ぎするような問題でもないと思う。メリットとデメリットがあり、国民の全体からすれば原則として輸入品

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    akita_kia 2012/12/11
    ここで検証されてますね。解釈間違ってるらしいです。
  • 今回の選挙の、自分なりの基本構図: 極東ブログ

    今回の選挙くらい気の乗らない選挙もないなと思う。あまり関心もない。 どうなるかという観点で予測をざっくりすると、民主党与党が自民党与党になるだろう。ただ、自民圧勝となるかが読めない。あるいは民主党が解党的に壊滅するかも読み切れない。 勘で言うとそのどっちにもそうなりそうもない。ある程度第三極も伸びるだろう。 だととすると、事実上の大連立と維持ということになるのではないか。 ニュースで流れる程度の党首の意見などを聞いていると、自民の安倍さんも民主の野田さんも、事実上の大連立を前提にしているように受け取れる。 以下、簡単に自分なりの俯瞰をメモ書きしておきたい。 問われるのは三党合意 この選挙で問われるのは、三党合意を継続するかということ。その頭に自民が来るか民主が来るかは、よって、二義的なことになる。なお、公明党はキャスティングボート以上の意味はない。 三党合意を継続しないという考えであれば、

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    akita_kia 2012/12/03
    「問われるのは三党合意/焦点は2パーセントインフレターゲット/TPPと反原発については争点になりえない/外交・軍事を大きく変えない」
  • [書評]おまえが若者を語るな!(後藤和智): 極東ブログ

    ちょっと前のことになるが「おまえが若者を語るな!(後藤和智)」(参照)がネットで少し話題になっていたので読んでみた。よくわからないだった。賛否以前に、この書籍で何が問題なのかという部分でまったく共感できなかった。というか率直に言うとつまらなかった。ただ、このつまらさは著者の論のつまらなさというより、批判対象とされる部分のつまらなさということだ。巻末に参考書がずらっとリストされているのだが、いくつかの社会学的な分析を除けば、よくここまでつまんないをきちんと読んで論が書けるものだなという敬服感すらあった。 なんなんだろうこの感じはと思って、あとがきに達して少し得心した。 多くの読者は、なぜ今更宮台真司などという、ほととんど忘れ去られた論者を批判するのか、と思われるかもしれない。 まさにその通りで、宮台真司の90年代の議論というのは忘却していいだけのものなのではないか。と、思いながらふと思い

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    akita_kia 2009/04/22
    さんも世代論の人だけど、宮台の世代論とは随分質が違うよなあ。/"政治的な意志という政治の前面があり、その後、官吏たちが「便益を上げる政策設計」の詳細を作るのであって、逆ではない。"
  • [書評]プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神(マックス・ヴェーバー): 極東ブログ

    「プロテスタンティズムの倫理と資主義の精神」(参照)、通称「プロ倫」についてなにかを書こうと思うような日が来ようとは思いもかけなかった。「プロ倫」はただ百遍読めばいいのである。 しかし、馬鹿につける薬はないな、プロ倫を百遍読めとばかりも言えないかもしれないご時世でもある。ま、かく言う私自身がその馬鹿の部類でもあろうから、たまに恥をさらしておくのもいいだろう。 とはいえ、このがなんであるかについてはさすがに省略する。ブログを書く手間はあるが、プロ倫を解説する手間はさすがにない。なので、いくつかティピカルなポイントだけ簡単に記しておく。 カルヴァン的なプロテスタンティズムの「神の選びの教義」とは何か これを、「神が現世における人間の努力やその成果によって人間を選別し、勝利者を救済し、弱者を地獄に落とす」と理解している人は、およそ社会学なり現代社会・政治を論じるに足りない。昔なら、岩波文庫で

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