政治家にして芸術家だが「軟弱者」と言われたローマ皇帝ハドリアヌス。ITの傲慢なカリスマ、スティーブ・ジョブズ。男なのにスカートをはいていたという「暮(くら)しの手帖(てちょう)」編集長、花森安治。 漫画「テルマエ・ロマエ」で古代ローマと現代日本の浴場をつないだ著者が惚(ほ)れ込む男は、みな“変人”だ。 いわく、「ワキワキ・メキメキ」感のある男。大地をぐわっと割って出る新芽のように、沸騰するダイナミズムのある男が好みなんだとか。「一緒にいたら大変よ。でも彼らは結果を残した。日本人はもっと変人に寛容にならなくちゃ」 空気を読むな。停滞を吹き飛ばすには、習い性を一掃する「ルネサンス」を、今こそ日本で! 理想の男性像から、彼らを活用するための社会変革の必要性まで語り尽くす、私的ニッポン文化論だ。 長い海外暮らしで、母国を客観的に見る方法を身につけた。その半生はまさに規格外。絵を学ぶため17歳で単身